2018 Fiscal Year Annual Research Report
EEG spike source localization in autism spectrum disorder
Project/Area Number |
16K19664
|
Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
板橋 尚 獨協医科大学, 医学部, 助教 (70383073)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 自閉症スペクトラム障がい / 信号源推定 / 客観的診断法 |
Outline of Annual Research Achievements |
自閉症スペクトラム障がい児の客観的診断方法の確立のため、通常脳波の2倍の電極数を用いた頭皮脳波を解析し背景波や突発性異常波の信号源推定を行い、各人の頭部MRI上に描写することを研究の目的とした。得られた脳波をもとに解析ソフトを用いて信号源推定を実施したが、以下の問題点を解決できず有意義な結果を得ることができなかった。 1. 頭皮脳波で得られたデータにおいて信号源推定に用いるための特徴的背景波や突発性異常波が見られないケースが多く見られた。また突発性異常波の信号源推定を実施しても、全体を通して一定の傾向や特徴的な所見はなく、データを蓄積することができなかった。 2. 信号源推定の結果を各患者のMRIに重ね合わせて正確な脳部位に描写させる必要があったが、空間的な位置座標を脳波とMRIで一致させることができなかった。位置座標を一致させるための方法として、あらたな機器の購入以外に根本的な解決策を見出せなかった。結果として信号源推定結果と各患者のMRI画像に大幅なずれが生じてしまい、脳部位の正確な位置に信号源推定結果を描写することができなかった。 3. 自閉症スぺクトラム障がい児における頭部MRI撮影は、鎮静剤を用いた検査が必要となることが必須であり、また鎮静剤を用いてもMRI検査が中断してしまいデータを得ることができないこともみられた。 以上の問題点をクリアできず有意義な結果を得ることができなかった。研究計画や実施手技を再度見直し、今後も継続して脳波の解析を行い、自閉症スペクトラム障がい児における特徴的な所見を見出していきたい。
|