2018 Fiscal Year Annual Research Report
ARB inhibits kidney dysfunction in intrauterine growth restricted rat offspring
Project/Area Number |
16K19694
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
村野 弥生 順天堂大学, 医学部, 非常勤助教 (80771922)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | DOHaD / IUGR / 子宮内発育遅滞 / ARB / 糸球体硬化 |
Outline of Annual Research Achievements |
妊娠ラットに対して妊娠18日に子宮動静脈を結紮する、子宮動脈・静脈結紮モデルで子宮内発育遅延ラットを作成した。出生した仔ラットを子宮動脈結紮による子宮内発育遅延(IUGR)群と対照群に分けて、それぞれの群の介入群に糸球体形成が終了するといわれている生後14週から32週までARB(ロサルタン)を飲用水にまぜて投与した。対照群は特になにも投与せずに同様の環境で飼育した。(IUGR+ARB飲ませる群、IUGRで飲用水のみの群、正常仔ラット+ARBのませる群、正常仔ラット+飲用水のみの群の4群を作成) 4群とも内服以外は同様の環境で32週間飼育したのちに、解剖して腎組織を採取した。採取した腎組織でリアルタイムPCRを施行し、飲用水のみの群を比較すると、対照群と比較してIUGR群で腎機能障害のマーカーであるαSMA・TGFβが高値であった。しかし、IUGR群で飲用水を飲ませた群と、ARBを飲ませた群を比較するとARB投与群でこれらのマーカーが低下していた。同様の結果が免疫染色でも得られ、ARB投与により子宮内発育遅延モデルラットの腎機能障害の進行が抑制されることが示唆された。現在まだほかの項目についても追加で評価を行っており、組織所見での糸球体硬化・ほかの腎機能障害マーカーの結果と合わせて、ARB投与により子宮内発育遅延モデルにおいて腎機能障害が抑制されたと考察する予定である。研究結果を国内の学会で発表し、内容を発展させて国外の学会で発表して論文化する予定である。 (産前産後休暇を取得したため当初の計画より遅れたが延長しないで研究を進める方針とした)
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