2017 Fiscal Year Research-status Report
下肢静脈瘤の発症に関与する疾患感受性遺伝子の探索とリスク要因の解明
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16K19723
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
河野 邦江 島根大学, 医学部, 特別協力研究員 (20432619)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 下肢静脈瘤 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、下肢静脈瘤の遺伝要因を解明し、さらに生活環境要因を含めて下肢静脈瘤のリスクを包括的に解明する事である。昨年度までに、中山間地域の住民を対象とした健康調査の一環で、下肢静脈瘤の疫学調査を行い、収集したデータは1000名を超え、疫学的解析に供するデータ収集は一段落している。そうした中で本年度においては、新たに遺伝要因の解析に供する臨床サンプルを収集するとともに、疫学調査で得られたデータから下肢静脈瘤の要因について詳細な解析および検討を行い、それらの結果に基づき、下肢静脈瘤の予防戦略の在り方を模索した。一連の活動を通して、本研究の目的の一つであった下肢静脈瘤の生活要因がより詳細に示された。これらの成果は、これまでの研究成果をさらに発展させる内容となっていることから、下肢静脈瘤の生活環境要因はより明確となり、予防戦略立案への道標を一つ得る事が出来た。また、スウェーデンのルンド大学との国際共同研究を通して、下肢静脈瘤と深部静脈血栓症との関りについても重要な示唆を得ることができた。この知見については、今後英文誌に成果を発表する予定である。以上の研究成果を基盤として、次年度の研究活動においては、本課題における研究成果の取りまとめを実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度実施する予定であった研究内容について、スケジュール調整に支障があり、当初の予定を変更した部分があったが、研究遂行に影響はなかった。また、当初の予定を超える成果が得られている部分と、当初の予定通りの解析の準備が整わない部分があった。しかし総合すると「おおむね順調に進展している」と考えられた。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、延長申請を行い最終年度となるため、当初の研究計画に基づいた研究の執行を行うとともに、変更部分についても当初の研究計画を全うするよう努める。
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Causes of Carryover |
H29年度における地域調査スケジュールの調整が難航したため、予定していた金額の執行は一部行わなかった。H30年度は、遺伝要因の解析のため、臨床サンプルの収集に引き続き行う必要がある。H29年度に地域調査に使用しなかった予算は今年度、遺伝要因の解析に用いる予定である。
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[Journal Article] Surgical methods and clinical results of subfascial endoscopic perforator surgery in Japan2018
Author(s)
Kusagawa H, Haruta N, Shinhara R, Hoshino Y, Tabuchi A, Sugawara H, Shinozaki K, Matsuzaki K, Nagata H, Niihara H, Kohno K, Takeda R; Japanese SEPS study group
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Journal Title
Phlebology
Volume: ahead of print
Pages: ahead of print
DOI
Peer Reviewed