2017 Fiscal Year Research-status Report
HSP90阻害剤による希少かつ難治な血管肉腫に対する新規治療法
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16K19728
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
梶原 一亨 熊本大学, 医学部附属病院, その他 (90433036)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 血管肉腫 / Heat shock protein 90 / 抗腫瘍効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
①HSP90阻害剤ganetespibにより、腫瘍増殖抑制効果を認めた。そのひとつの機序として、アポトーシス効果によることを明らかにした。また血管肉腫に有効であるタキサン製剤(ドセタキセルおよびパクリタキセル)に併用すると相乗的な抑制効果を認めた。 ②血管内皮細胞であるため、HSP90阻害によるVEFG受容体への影響を検討したが、VEGF受容体発現には影響を与えなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までに、血管肉腫培養細胞株および患者組織において、正常血管内皮細胞よりHSP90蛋白質が強発現していることを明らかにしている。HSP90siRNAによるHSP90ノックダウンを行ったところ、増殖能、遊走能、浸潤能の抑制を認めた。すわなち、HSP90阻害作用が新たなる治療標的になることが示唆された。その分子メカニズムとして、ERKリン酸化阻害作用、FAKおよびPaxillinのリン酸化阻害作用が関与することを明らかにした。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、パクリタキセル耐性血管肉腫細胞株を樹立中であり、その細胞株に対する効果を検討する予定である。またモデルマウスによる検討を行う予定である。
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Causes of Carryover |
少額のため。次年度予算と組み合わせて試薬などの購入に充てる
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Research Products
(7 results)