2016 Fiscal Year Research-status Report
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16K19729
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
緒方 亜紀 熊本大学, 医学部附属病院, 非常勤診療医師 (80433035)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | dermatomyositis / long-non coding RNA |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は強皮症患者(SSc)におけるlncRNAの発現を評価し、TSIXというlncRNAの1つがSScの線維化皮膚で過剰発現しTGF-β1 siRNAのtransfectionによって阻害されることを究明した。SScの血清lncRNAレベルと血清TSIXはSSc患者で優意に上昇していた。TSX1は、膠原線維mRNAを安定化させる新しい膠原線維の発現調整因子で、TSIX上昇は、SScの膠原線維の内因性TGF-βシグナルを活性化させ、膠原繊維を増加させる。SSc組織のlncRNAを介した組織線維化のメカニズム研究は病因の理解、血清診断や、si-RNAを使用した新しい治療の発見につながると考えている。 DMとlnc RNAsの最新の知見として、佐藤らはPM/DMに関与するlncRNAを7SRNAであると同定した。7SL RNAと6個のタンパクからなるSRPに対する自己抗体を有するPM/ DMにおける7SL RNAに対する自己抗体の発現を臨床的かつ血清学的に評価した結果、7SL RNAに対する新規の自己抗体の発現とそれらの自己抗体の発現は民族的背景、臨床的特徴、発症時期に相関していたため、PM/DMの新たな血清学的マーカーになりうる事を示した。さらに、Quing-Lin Pengらはマイクロアレイ解析によりDMにおけるlnc RNAsの転写分析を行い、間質性肺炎を有するDMとJo-1抗体陽性患者ではlncRNAsの発現パターンが異なり、I型IFNがそれらの調整にかかわる最も重要な因子でありI型IFNを発現する遺伝子が筋膜に高度に発現している可能性を示唆した。 このように、DMにおけるlncRNAsの役割が解明されてきているが解明された事実はまだごく一部である。我々が確認したDM患者の血清および組織で上昇しているlncRNA(dio3os、NTT)の皮膚筋炎における役割を解明して行く。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
民間病院の常勤医としての勤務をしているため、研究に費やす時間が十分に取れないため。 また、熊本地震のため、実験機器の破損があり、使用を予定していた危機も破損したため修理に時間を要し、その間の研究が不可能であった。
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Strategy for Future Research Activity |
ほとんど研究成果が出ていないため、28年度に計画していた実験を改めて行う。通常の業務の円滑化を促進し、研究へあてる時間を捻出する。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Upregulation of ANGPTL6 in mouse keratinocytes enhances susceptibility to psoriasis2016
Author(s)
Tanigawa H,Miyata K, Tian Z, Aoi J, Kadomatsu T, Fukushima S, Ogata A, Takeda N, Zhao J, Zhu S, Terada K, Endo M, Morinaga J, Sugizaki T, Sato M, Morioka MS, Manabe I, Mashimo Y, Hata A, Taketomi Y, Yamamoto K, Murakami M, Araki K, Jinnin M, Ihn H, Oike Y.
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Journal Title
Scientific Reports.
Volume: Oct 4;6:34690
Pages: 1-12
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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