2017 Fiscal Year Annual Research Report
The role of lncRNA in pathogenesis of dermatomyositis
Project/Area Number |
16K19729
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
緒方 亜紀 熊本大学, 医学部附属病院, その他 (80433035)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | Dermatomyositis / long-non coding RNA |
Outline of Annual Research Achievements |
我々の教室ではTSIXというlncRNAの1つが強皮症の線維化皮膚で過剰発現していること、TGF-β1 siRNAのtransfectionによって阻害されること、さらに強皮症患者の血清TSIXはSSc患者で優意に上昇していることを解明した。 一方、皮膚筋炎(DM)において、佐藤ら(J Rheumatol 2005;32:1727-33)はPM/DMに関与するlncRNAとして7SRNAがPM/DMの新たな血清学的マーカーになりうる事を示した。さらに、Quing-Lin Peng(Sci Rep. 2016 Sep 8;6:32818)らはlncRNAsの発現のパターンにより自己抗体や臨床症状が異なることを示している。このようにDMにおけるlncRNAsの役割が徐々に解明されてきているが、多彩な臨床経過や血清学的特徴をとるDMにおいて解明された事実はまだごく一部である。臨床においては生物学的製剤が次々と開発され、臨床応用され目覚ましい成果を挙げている。SLEにおいては2017年末にベリムマブが使用できることとなり、病勢のコントロールやステロイドおよび免疫抑制剤の減量・中止、そして寛解を目指すことが出来るようになった。皮膚筋炎では未だステロイドと免疫抑制剤による治療に頼らざるを得ない状況であるが、JAK阻害薬など新たな機序の新薬も続々と開発が進んでおり、疾患の病因・病態の解明に伴い膠原病領域の治療はさらに進歩を遂げるものと考えられる。 我々はDM患者の血清および組織でlncRNA(dio3os、NTT)が上昇していることを確認した。 DMの組織におけるlncRNAを介した皮疹発症のメカニズムの研究は病因の理解につながり、si-RNAを使用した新しい治療方法を導くだけではなく、血清レベルの測定による診断にも応用できる可能性があるため、皮膚筋炎におけるlncRNAの役割を解明する。
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