2018 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the mechanism of apoptosis resistance and the metabolic pathway required for cutaneous T-cell lymphoma
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16K19743
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
橋川 恵子 久留米大学, 医学部, 講師 (00368929)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | リンパ腫 / 皮膚腫瘍 / アポトーシス / 代謝経路 |
Outline of Annual Research Achievements |
菌状息肉症(Mycosis fungoides;MF)は皮膚悪性リンパ腫のうち最多の疾患であるが発症頻度は人口100万人当たり約10人で、effector memory T cellの分化を示すと考えられるがいまだ十分に解明されていない。炎症性疾患との鑑別は臨床的にも組織学的にも類似点も多く容易と言えず、早期の確定診断が困難なことも多い。紅斑期から次第に扁平浸潤期を経て腫瘤期へと進行するため、病態解明により紅斑期の診断精度を向上させることや治療法の開発は重要と考える。紅斑期あるいは扁平浸潤期で組織学的に表皮内の樹状細胞であるランゲルハンス細胞周囲での表皮内浸潤を認めアポトーシス抵抗性を示すという報告があり、免疫機構の回避により長期生存する可能性が考えられる。成人T細胞性白血病リンパ腫(Adult T-cell leukemia/lymphoma;ATLL)はHTLV-1により引き起こされ制御性T細胞の性質を有する。本邦に多く欧米では稀なため本邦における研究は重要と考える。皮膚病変ではMF同様に表皮向性が認められる特徴がある。リンパ腫の生存に必要な代謝経路やアポトーシス抵抗性の機構を解明することによって診断や治療の向上を目指す。MF;27, ATLL;18,コントロール;34検体でc-CBL E3 ユビキチンリガーゼ発現につき抗c-CBL 抗体, c-FLIP, FAS, FAS-L(CD95L)染色を行った。予定を修正して比較検討のためtissue microarrayを作成するとともに近年がん細胞のアポトーシス抵抗性について注目されているCD47とsignal regulatory protein αとの結合によるマクロファージの貪食抑制機構についてそれらの発現を確認することとした。今後、病期との関係性などについて結果の解析を行う予定である。
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Remarks |
(地域での小講演)橋川恵子 手指潰瘍 ~全身性強皮症に対するトラクリアの使用経験~ 膠原病に伴う難治性病態を考える会~エンドセリン受容体拮抗薬の新しい選択肢~ SessionⅠ
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