2017 Fiscal Year Annual Research Report
Using proteomics technology to elucidate pathogenesis of stimulant psychosis and development of new therapy
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16K19751
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
任 乾 千葉大学, 社会精神保健教育研究センター, 特任助教 (00774829)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 覚せい剤精神病 / sEH |
Outline of Annual Research Achievements |
覚せい剤の長期使用では、様々な精神症状を引き起こす、しかし根本的な治療薬が無く、新規治療法の開発が不可欠である。昨年度では、プロテオミクスiTRAQの技術を用い、覚醒剤の繰り返す投与によってマウス側坐核におけるタンパク質の変化を解析した結果より、可溶性エポキシド加水分解酵素(sEH)が、覚せい剤の長期使用で起こす行動異常と関わっている可能性を確認した。さらにsEHの阻害剤が覚せい剤の繰り返す投与で誘発した行動異常を改善することも確認した。 引き続き、今年度では、sEHの遺伝子欠損マウスを用い、自発運動量、逆耐性や条件付け場所嗜好性試験などの行動実験で、覚せい剤の繰り返す投与による行動異常を抑制することが判った。また、覚せい剤の繰り返す投与したマウスの脳を取り出して、脳の各部位のsEHタンパク質の発現量を解析した。現在、sEH遺伝子ベクター(アデノ随伴ウイルスベクター)を用い、マウスの脳におけるsEHを過剰発現させ、覚せい剤の繰り返す投与に対する感受性を検討している。さらに、詳細なメカニズムを調べるため、覚せい剤の繰り返す投与したマウスの脳の各部位を取り出してWestern blotなどの方法で解析している。今後には、実験のデータをまとめ、国際雑誌に論文を投稿する予定です。
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