2016 Fiscal Year Research-status Report
非侵襲脳刺激法の統合失調症治療にむけた臨床症状及び客観的指標での検証
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16K19787
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
池田 俊一郎 関西医科大学, 医学部, 助教 (40772231)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 統合失調症 / 経頭蓋直流電気刺激法 / tDCS |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、ニュ―ロモジュレーションの一つである経頭蓋直流電気刺激法(Transcranial direct current stimulation :tDCS)が注目されているが、統合失調症に対するtDCSの効果の実証については、不十分である。本研究では、統合失調症の認知機能障害、精神病症状に対するtDCSの有効性、安全性を検証し、臨床応用にむけたエビデンスを構築することを目的とする。今年度の成果としては、現在、統合失調症に対する研究を進めているが、まずは現在までのうつ病に対しての効果を検証し、現在使用しているデバイスの有効性を検証することとした。そして、International Brain Stimulation Conferenceにて「The neurophysiological connectivity changing in patients with depression is depends on the anodal stimulation area」を、第46回日本臨床神経生理学会学術大会で「精神疾患におけるtDCS(transcranial direct current stimulation)の効果 ─ うつ病を中心に ─」というテーマで、共同演者として発表を行った。また、解析法であるLORETAを用いた研究を継続し行い、Clinical EEG and NeuroscienceとClinical Neurophysiologyに共著者として論文化し、第46回精神神経生理学会学術大会と第19回薬物脳波学会で発表し、薬物脳波学会奨励賞を受賞した。 その他、第46回精神神経生理学会学術大会では、2発表、第19回薬物脳波学会では、3発表のLORETAの脳波解析の共同演者をしている。 次年度は、今までのtDCSのレビューやメタ解析を進め、論文化を目指す。さらに統合失調症に特化し、データの集積に努め解析し検証していく作業を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在、倫理審査委員会にて研究申請は終了し、まずは健常者を対象にデバイスの信用性、電圧などの研究プロトコールの検証作業を行っている。 今後、さらなる研究手法の習熟し、本研究の山場である統合失調症患者に対して、研究を行いデータの集積を行いたい。また、データの集積がある程度に達した段階で、プレリミナリーな結果として一旦解析を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
上記にも記載した通り、本研究の山場である統合失調症患者に対して、研究を行いデータの集積を行いたい。また、データの集積がある程度に達した段階で、プレリミナリーな結果として一旦解析を行う予定である。 また、tDCSについて、レビュー及びメタ解析での効果検証も併せて行い、論文化を目指したいと考えている。
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Causes of Carryover |
研究計画に大幅な遅れはないものの、被験者に対する謝金と、解析用のソフト代が若干額が残り、次年度分として請求することとなった。次年度は、解析方法をさらに吟味しながら、ソフトの購入を検討することとする。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
上記のとおりであるが、次年度はより多くの被験者に対し検査を行いその謝金と、砕石を進めるためのソフトの購入費に充填する予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Cerebrospinal Fluid Biomarkers of Alzheimer's Disease Correlate With Electroencephalography Parameters Assessed by Exact Low-Resolution Electromagnetic Tomography (eLORETA).2016
Author(s)
Hata M, Tanaka T, Kazui H, Ishii R, Canuet L, Pascual-Marqui RD, Aoki Y, Ikeda S, Sato S, Suzuki Y, Kanemoto H, Yoshiyama K, Iwase M.
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Journal Title
Clinical EEG and Neuroscience
Volume: aug
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Functional connectivity assessed by resting state EEG correlates with cognitive decline of Alzheimer's disease - An eLORETA study.2016
Author(s)
Hata M, Kazui H, Tanaka T, Ishii R, Canuet L, Pascual-Marqui RD, Aoki Y, Ikeda S, Kanemoto H, Yoshiyama K, Iwase M, Takeda M.
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Journal Title
Clinical Neurophysiology
Volume: 127
Pages: 1269-78
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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