2018 Fiscal Year Annual Research Report
The research of migration and invasion of cancer cells after heavy particle irradiation
Project/Area Number |
16K19807
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
村田 和俊 群馬大学, 重粒子線医学推進機構, 助教 (60644557)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ヒト肺腺癌細胞 / 炭素線照射 / 浸潤能 / MMP / ROCK |
Outline of Annual Research Achievements |
1)炭素線照射によるヒト非小細胞肺癌の浸潤能更新とY-27632による抑制効果についての分子生物学的検討。 ヒト非小細胞肺癌であるA549において、Inviroの環境でBoyden chamber assayを行い低線量炭素線照射後の浸潤能亢進を確認した。さらにRhoキナーゼ(ROCK)阻害剤であるY-27632を用いることで細胞の浸潤能を抑制することも確認できた。このことからROCK阻害剤は遊走能だけでなく、立体的に組織間を浸潤する能力においても抑制効果を発揮することが示唆された。Matrigelを使用したInvasion Assay においては粒子線治療は浸潤能の亢進を認めなかった。 2)炭素線照射によるヒト腫瘍細胞における接着能への影響の確認 ヒト非小細胞肺癌細胞であるA549を用いて、InVitroの環境で腫瘍細胞における接着能への炭素線照射の影響を確認した。照射後12時間から24時間の接着能増強が示唆された。さらに詳細な条件検討を行い、Westernblotを用いて接着能に関わるタンパク質(FA、Eカドヘリンなど)の発現量変化を確認した。 3)In vivo環境における転移性肺腫瘍モデル Invivoにおける動物実験用のCTを使用した転移評価モデルを構成を試みた。実験はマウス:BALB/cJ メス 6-8週齢と移植細胞:4T1(マウス乳がん細胞)を用いて、1x10^6 cells/匹、下腿皮下に移植し、移植後20日以降、肺転移出現を確認することができた。今後は他の腫瘍株での転移形成能の評価と原病に対する放射線照射の有無による転移病巣の変化を確認し、invitroで効果のあったROCKinhibitor投与での転移抑制効果を認めるのか確認が必要である。
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