2016 Fiscal Year Research-status Report
Evaluation of QPR using Dynamic CT Perfusion
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16K19826
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
城戸 輝仁 愛媛大学, 医学系研究科, 講師 (50403837)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 定量解析 / Perfusion CT / 虚血性心疾患 / Myocardial Blood Flow / FFR / 心筋シンチ / 心臓MRI |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで虚血性心疾患の診断には、形態的に冠動脈狭窄を検出する心臓カテーテル検査や冠動脈CTが主に活用されてきたが、近年は患者の予後改善や医療コスト削減の為に、狭窄があるだけでなく心筋虚血が実際に誘発されているかどうかを確認してから血行再建術を行うPhysiological PCIという概念が普及してきている。しかし、心筋血流の評価のためには心筋シンチ検査や心臓MRI検査、侵襲的なFFR検査を追加で行う必要があり、迅速な治療への障害や医療費増加が大きな問題となっていた。 我々の施設では、冠動脈CTと一度の検査で撮影できるDynamic Perfusion CTデータからピクセル単位での心筋の血流量を算出するソフトウエアの開発を行ってきた。この方法は、診断の迅速性や医療コストの面において他検査より優れており、機器の進歩と共に簡便迅速な実施が可能となり、広く普及していくことが期待されている。 Dynamic Perfusion CTから算出される心筋血流量(Myocardial Blood Flow:MBF)は心筋1g当たりを1分間に流れる血液量を絶対値(ml/g/min)で算出したものであり、これまではアンモニアPET検査の様な限られた施設でしか実施できない高額な検査指標であった。本邦では広くCT機器が普及しており、同様の指標を安価に迅速に実施できることは循環器診療を大きく改善することに結びつくといえる。 さらに得られた心筋血流量を同時に実施された冠動脈CTから算出されるMyocardial Mass at Risk(MMAR)という指標と組み合わせることで、MBFのもつ血流量とMMARがもつ灌流域の広さの概念を組み合わせた血流指標を算出することが可能である。我々はこの指標をQuantitative Perfusion Ratio(QPR)という新しい概念として報告している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究過程において、新しいCT機器の発展があり、そちらへの対応を行う必要があった。今後も新しいハードウエアの開発が予想され、それぞれに汎用的に対応できるソフトウエア開発を行う必要があったため。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、ワークステーション上で撮影データから心筋血流量の算出、冠動脈セグメントの算出、冠動脈狭窄部前後での血流比算出などが可能となっている。今後はその精度を他のモダリティから得られる指標と比較検討することで確認していく。
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Causes of Carryover |
ソフトウエア開発にかかる予算と成果報告を行うための旅費の為。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
国際学会、国内学会での成果報告の旅費。 ソフトウエア開発にかかる経費。 評価実施に必要な解析機器導入。
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Research Products
(3 results)