2016 Fiscal Year Research-status Report
密封小線源治療におけるリアルタイムモニタリング技術の開発
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16K19849
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
江里口 貴久 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (70594597)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 密封小線源治療 / ファントム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,密封小線源治療に対する治療照射中の線量情報を可視化したリアルタイムモニタリング機能の技術を開発し,高精度で安全な線量投与が担保された,次世代の治療技術を組み込んだ治療支援システムの研究開発を実施する事である. 密封小線源治療に対する治療照射中の線量情報を可視化したリアルタイムモニタリング機能の技術の開発には,線源を輸送又は挿入するための患者を模したファントムが必要であった.そのため,当該年度は人体ファントムの設計,製作を中心に行った.既存のファントムを基に,薬事法に触れない範疇で,本研究に必要なパーツを随時設計,製作した.密封小線源治療で利用される放射線の光子エネルギー領域は,物質に対して光電効果が主反応となり,反応確率は原子番号の5乗に比例するため,元素組成の違いが光子の物質への反応確率に違いを生じ,結果として最終的に投与する線量にも大きく影響を与える.これらを考慮するため,原子番号及び密度が大きく異なる水等価,骨等価,肺等価の3種類の材質から成るパーツを設計,製作した.これらのパーツを組み合わせる事で,人体の仮想部位を想定した実測定が可能となった.製作したファントムの性能評価として,X線透視撮影装置及びコンピュータ断層撮影装置(CT)から取得される単純画像,透視画像により,高線量率密封小線源治療(HDR-BT)用装置から輸送される線源の情報(停留位置,停留時間,移動距離等)をリアルタイムで観測可能であった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当該年度では,CCD/CMOSカメラにより非侵襲で,リアルタイムモニタリング及びデータ収集するシステムの構築を予定していたが,線源の輸送又は挿入用のファントムの製作に時間が掛かってしまった.HDR-BT用装置を使用し,X線透視撮影装置及びCTを使用してファントムの性能を確認,リアルタイムによる線源情報の収集は成功したが,この段階では侵襲的な手法になる.以上のことから,これまでの研究達成度は当初の研究目的と比較して,やや遅れていると判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
来年度の推進方策として,今年度達成できなかった非侵襲なリアルタイムモニタリング機能の技術を構築する.現段階の状況から,HDR-BT用装置に照準を絞り,非侵襲なリアルタイムモニタリング機能のシステムの構築を目指す.
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Causes of Carryover |
予定していた学会へ,都合により参加できなかったため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
システム開発費用,国内旅費
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