2018 Fiscal Year Research-status Report
IL-22BP依存性制御性B細胞がアブスコパル効果に及ぼす影響の検討
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16K19867
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
氷室 秀知 久留米大学, 医学部, 助教 (90772567)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | アブスコパル効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
IL-22BPノックアウトマウスを用い、脾臓におけるB細胞の成熟について検討を行ったところ、制御性B細胞とおぼしき集団の増加を認めていたが、検討をすすめていくに従い、結果の再現性が乏しく、当初の実験計画の遂行は困難な可能性が考えられた。そこで、マウスを用いたvivoの実験系の後に、検討を予定していた、ヒト末梢血を用いた検討をすすめることとした。当院の倫理委員会にて許可を得たプロトコールに則り、放射線療法を施行した患者の照射前および、照射中、照射後の血液を採取し、血しょうおよび、末梢血単核球(PBMC)を抽出した。疾患や、病態、併用療法などによる患者選択は行わず、43例の検体を採取した。アブスコパル効果の発現の機序のひとつに、CD8陽性T細胞による、非照射部への免疫学的抗腫瘍効果があげられるため、検討項目のひとつとして、末梢血におけるT細胞の成熟について、PBMCを用い細胞表面マーカー(CD8,CD27,CD57,CD279等)にて染色を行い、フローサイトメトリーを用い検討を行った。症例において、照射回数を重ねるにつて、末梢血中のT細胞の成熟度が増したものもあった。今後、線量や臨床学的経過、症例などの選択を行い、さらなる動態の検討をすすめたい。また、既存の報告のように、stageⅣなど、臨床学的に末期の状態である患者検体においては、末梢血中のT細胞におけるCD279の発現上昇を伴う症例を認め、放射線療法の介入により、それらが減少する傾向も認めた。その挙動についても検討をすすめたい。また、PBMCや血しょうサンプルの確保もすすんでおり、今後、臨床経過などにより、サンプルを選択し、他の実験手法を用いた、解析も検討していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初予定していた細胞群が、再現性に乏しい細胞集団であったため、実験計画の変更を余儀なくされたためである。そこで、当初の計画では、実験が順調にすすみ、可能であれば後半に施行予定であったヒトサンプルを用いた、検討を行っているところである。 また、業務形態も、臨床業務のしめる比率が多くなり、実験に用いることのできる時間も少ないことも原因である。
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Strategy for Future Research Activity |
ヒトサンプルの集積をすすめる。また、症例の病態や臨床経過などをもとに、サンプルの選択を行い、PBMCや血しょうを用いた、網羅的な解析も検討する。それにおけるIL-22、IL-22BP、またB細胞群との関連性を検討したい。それらにより得られた、知見の検証実験として、細胞や動物モデルを用いた実験計画を再度、計画することも考える。 PBMCを用いたフローサイメーターを用いた検討における、表面抗原マーカーの追加を検討する。CD279の発現の経過をはじめ、ほかの細胞集団の推移と、症例の経過との相関関係など、委細な検討を行う。
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Causes of Carryover |
実験の計画が変更になり、それに伴い次年度に繰り越す。抗体の購入や、サンプルの網羅的解析などに使用を検討する、
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