2017 Fiscal Year Annual Research Report
Basic research of Heat Shock Protein 27 as a new target to overcome 5-fluorouracil resistance.
Project/Area Number |
16K19953
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
浅田 祐介 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (50649952)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 大腸癌 / 化学療法 / 耐性 / 5-Fluorouracil / Heat shock protein 27 |
Outline of Annual Research Achievements |
大腸癌において、key drugとなる5-Fluorouracil(5-FU)に対するいわゆる獲得耐性出現にはHeat shock protein 27(HSP27)誘導が関与しており、これが有望な治療ターゲットとなり得るという仮説に基づき、研究を施行した。 元来5-FUに対する感受性が比較的高いヒト大腸癌細胞株WiDrを親株として用い、これに5-FUを曝露し生存した細胞を培養することで、5-FUに対する耐性が出現した「5-FU耐性株モデル」を樹立した。樹立した5-FU耐性株におけるHSP27発現量を確認したところ、親株と比較して有意に増強していた。 さらに、樹立した5-FU耐性株において増強(誘導)されたHSP27をsiRNAで再抑制したところ、一旦獲得した耐性が緩和されることが示された。 以上より、大腸癌において5-FUに対するいわゆる獲得耐性出現にはHSP27誘導が関与しており、これが有望な治療ターゲットとなり得る可能性がin vitroで示された。in vivoにおける同様の検討、および既に他癌腫において研究が先行するHSP27阻害薬を用いた検討に進むための重要な基礎データである。
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