2017 Fiscal Year Annual Research Report
Fabrication of scaffold-free cardiac construct by using bio 3D printer and analysis of function
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16K19968
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
荒井 健一 佐賀大学, 医学部, 特任助教 (40752960)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | バイオ3Dプリンタ / ヒトiPS細胞由来心筋細胞 / 心筋ポンプ / 心筋組織工学 / 再生医療 / スフェロイド / スキャフォールドフリー |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は細胞の凝集体であるスフェロイドを任意の形態に積層することで、足場材料を使用せずに、3次元組織を作製出来る「バイオ3Dプリンタ」を開発してきた。本研究では上記の技術を用いて、人工心臓に代わる新しい治療法を確立する為にヒトiPS由来心筋構造体の作製に取り組んだ。 平成28年度は、ヒト心筋スフェロイドの作製及び、ヒト心筋構造体の作製に取り組んだ。ヒト心筋スフェロイドは、ヒトiPS由来心筋細胞、血管内皮細胞、線維芽細胞を任意の比率で作製すること出来、一定のリズムで収縮を繰り返していることが明らかになった。更に上記で作製したスフェロイドを用いてバイオ3Dプリンタにより心筋構造体を作製した。その結果、培養1日目には、スフェロイド同士の融合が始まり拍動が同期していた。培養7日目に、剣山から回収することでチューブ状の心筋構造体を得ることが出来た。剣山から回収後、更に培養した心筋構造体は組織学的に評価され、組織体内部で毛細血管網が形成されることが明らかになった。 平成29年度は作製した心筋構造体の収縮力などの心機能を評価した。その結果、作製した心筋構造体はシリコンチューブから回収後、自律的な拍動を確認出来た。更に、電気刺激を供した結果、電気刺激の条件により、拍動回数を制御することができ、電気刺激応答性を確認された。次に心筋構造体のポンプ機能を評価する為に、蛍光ラベリングされたマイクロ粒子を心筋構造体が培養されているPDMsチューブ内に播種し、蛍光顕微鏡で観察した。その結果、心筋構造体が拍動する度にPDMsチューブ収縮させ、マイクロ粒子が動いていることが観察された。現在、我々は作製した心筋構造体のラットへの移植方法を検討しており、構造体がラットの血流に耐えれる為の力学的強度の保持などの新たな課題を検討している。
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Research Products
(2 results)