2017 Fiscal Year Research-status Report
フリーラジカルによるステント内再狭窄予防のための低侵襲治療の開発
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16K19971
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
林 啓太 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (80770859)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 血管内治療 / 末梢動脈疾患 / フリーラジカル / 超音波 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度の予備実験で行っていたミニブタ腸骨動脈への金属ステント留置実験では、予想以上に内膜肥厚を来すことが確認されており、頸動脈へ金属ステントを留置した際の脳虚血の可能性も危惧された。そのため、追加予備実験として、ミニブタ腸骨動脈に金属ステントを留置し、長期飼育することで経時的に内膜肥厚を観察し、適切な内膜肥厚の時期を検討する方針とした。現在までに4頭のミニブタに金属ステントを留置しており、金属ステント留置後6週、12週、24週に血管内超音波検査と血管造影検査を施行し、経時的な内膜肥厚を観察した。内膜肥厚に伴う体積狭窄率の平均値は6週、12週、24週でそれぞれ45.0%、73.9%、76.7%であった。また、最大狭窄部位における面積狭窄率の平均値は6週、12週、24週でそれぞれ74.8%、85.3%、88.6%であった。以上のことから、4頭全てにおいて、経時的に内膜肥厚に伴う狭窄率が上昇することが示された。病理組織学的な評価に関しては現在切片作成中である。 この結果を踏まえ、6週時点での狭窄率では脳虚血をきたす可能性は低いと判断し、プロトコールを決定。現時点では6週時点での狭窄率を主要評価項目とし、副次評価項目として12週、24週での狭窄率、有害事象を検討する予定とした。ミニブタに確実に超音波照射を行うためには照射の際の鎮静が必須であり、その鎮静方法、薬剤投与ルートの確保に関して、更なる予備実験を行なっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
上記研究実績概要の通り、追加の予備実験を要したため、当初の実験計画から遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在までの実験でミニブタへのステント留置手技については手技的成功率、安全性に関して安定した成績を得ることが出来ている。また、追加で行なった予備実験で金属ステント留置後6週での狭窄率であれば脳虚血をきたす可能性も低く、評価が可能であることが示されたことで、プロトコールの作成も終了し、滞りなく本実験に移行することが可能となった。鎮静方法や薬剤投与ルートの確保に関しても、別で行なっているミニブタの実験方法の応用で解決可能と考えられることから、順次本実験を行なっていく予定としている。
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Causes of Carryover |
大動物実験の実験数が当初の予定より少ない回数で有意な結果を得ることが出来たため、次年度繰越し金が生じた。 来年度の大動物の購入費、飼育維持費、研究成果報告を目的とした論文作成費に充当する予定である。
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