2016 Fiscal Year Research-status Report
冷却人工髄液の持続的クモ膜下腔注入による脊髄冷却法とその脊髄保護効果の検討
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16K19972
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
河西 未央 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (80649947)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 脊髄冷却法 |
Outline of Annual Research Achievements |
元々、実験動物としてswineを予定していたが、実験費用などの兼ね合いもあり、初期実験としてratを用いる方針とした。Swineに関しては全身麻酔や側方開胸の手法、術後管理の知識も当実験室として持ち合わせていたが、ratに関しては麻酔、人工呼吸器管理、側方開胸も含めた手術方法、術後管理の知識なども皆無であった為に、初年度はそのratに関する手術・周術期関連のhow toを考案することがメインとなった。 全身麻酔はイソフルランの吸入麻酔を用いることとした。吸入濃度としては2-3%とすることで安定した全身麻酔が得られた。なお、手術に際しては気管挿管が技術的に困難であった為に、全例気管切開で行うこととした。手術に際しては左側方開胸を行うが、開胸部位は第4もしくは第5肋間での開胸とした。術後管理として、創痛に対しては12時間毎に72時間までブプレノルフィン 0.02mgの皮下注射を行い、同様に抗生物質としてセファゾリンを投与した。それによって単純に左側方開胸のみした検体の生存は安定して得られるようになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
元々、実験動物としてswineを予定していたが、実験費用などの兼ね合いもあり、初期実験としてratを用いる方針とした。Swineに関しては全身麻酔や側方開胸の手法、術後管理の知識も当実験室として持ち合わせていたが、ratに関しては麻酔、人工呼吸器管理、側方開胸も含めた手術方法、術後管理の知識なども皆無であった為に、初年度はそのratに関する手術・周術期関連のhow toを考案することがメインとなった。 全身麻酔はイソフルランの吸入麻酔を用いることとした。吸入濃度としては2-3%とすることで安定した全身麻酔が得られた。なお、手術に際しては気管挿管が技術的に困難であった為に、全例気管切開で行うこととした。手術に際しては左側方開胸を行うが、開胸部位は第4もしくは第5肋間での開胸とした。術後管理として、創痛に対しては12時間毎に72時間までブプレノルフィン 0.02mgの皮下注射を行い、同様に抗生物質としてセファゾリンを投与した。それによって単純に左側方開胸のみした検体の生存は安定して得られるようになった。
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Strategy for Future Research Activity |
本来想定していた、くも膜下腔クーリングカテーテルはrat用の想定はしていなかった為に、本年は脊髄に対する処置は行えなかったが、来年度の予定としては、経皮的に点滴針を刺入することによってcoolingカテーテルとして使用する。 脊髄は側方開胸で脊髄動脈を単純遮断し、持続的くも膜下腔クーリングは行わない群と(34℃の人工髄液で還流する)、持続的くも膜下腔クーリング(冷却人工髄液で還流する)を行う群とに分けて病理所見を比較する。HE染色およびNissle染色にて固定したのち光学顕微鏡で病理組織学的検索を行う。
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