2017 Fiscal Year Research-status Report
肺悪性腫瘍に対する凍結融解壊死療法と免疫賦活剤の併用療法の開発
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16K19982
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
加勢田 馨 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (70624435)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 凍結融解壊死療法 / 免疫チェックポイント阻害薬 / 肺癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、肺癌に対する凍結融解壊死療法と免疫チェックポイント阻害薬の併用療法(以下、凍結免疫療法)を開発することである。凍結融解壊死療法は腫瘍局所における腫瘍抗原放出を介して腫瘍免疫を活性化することが知られている。一方、免疫チェックポイント阻害薬(PD-1抗体、PDL-1抗体、CTLA-4抗体)は腫瘍細胞の免疫回避機構を抑制することで非小細胞肺癌に対して有効性を示す。凍結融解壊死療法と免疫チェックポイント阻害薬は相乗的な抗腫瘍効果を示す可能性があり、動物モデルにてその効果と機序を検討し臨床応用を目指す。平成28年度はマウスの異所性肺癌細胞移植モデルの作成および、同モデルに対する凍結装置の確立を中心に行った。平成29年度は上記 マウスの異所性肺癌細胞移植モデルにおける形成腫瘤の差異について検討した。培地(DMEM+10%PBS+1%抗生剤)および培養条件(37℃、5% CO2)の統一化を図り、培養したルイス肺癌細胞のマウス大腿への移植を継続した。成功要因は不明であったが、徐々に1-1.5cm大の皮下腫瘍が形成可能となった。しかし、形成される皮下腫瘍の大きさの均一化が困難であり、今後、凍結免疫療法を施行するにあたり、適切な治療効果判定が困難と考えられた。一方、凍結融解壊死療法については、凍結・融解操作ともに安定的に施行可能であった。施行後の腫瘍においては、病理組織学的に広範な壊死・線維化を確認し得、凍結融解壊死療法単独でも、腫瘍への局所制御能を十分に有していることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
マウスの異所性肺癌細胞移植モデル作成を継続したが、形成される皮下腫瘍の大きさの均一化が困難であり、時間を要した。今後、凍結免疫療法を施行するにあたり、適切な治療効果判定が困難と考えられた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は、公益財団法人 実験動物中央研究所へ、ルイス肺癌細胞を用いた異所性肺癌細胞移植モデルを発注し、凍結免疫療法および、凍結腫瘍および遠隔病変の病理組織学的検討を行う。免疫チェックポイント阻害薬(PD-1抗体、PDL-1抗体、CTLA-4抗体)についてはBioXcell社へ発注済みである。
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Causes of Carryover |
マウスの異所性肺癌細胞移植モデル作成を継続したが、形成される皮下腫瘍の大きさの均一化が困難であり、時間を要した。今後、凍結免疫療法を施行するにあたり、適切な治療効果判定が困難と考えられ、最終的に、公益財団法人 実験動物中央研究所へ、ルイス肺癌細胞を用いた異所性肺癌細胞移植モデルを発注する方針とした。上記方針の決定が平成29年度末へずれこんだため次年度使用額が生じた。平成30年度に上記異所性肺癌細胞移植モデルを発注する他、免疫チェックポイント阻害薬(PD-1抗体、PDL-1抗体、CTLA-4抗体)についてはBioXcell社へ発注済みである。
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