2017 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation into the effects of photodynamic therapy using an interstitial pneumonia animal model
Project/Area Number |
16K19985
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
今井 健太郎 東京医科大学, 医学部, 助教 (30408140)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 光線力学的治療 / 肺癌 / 間質性肺炎 |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年度はラットを用いたブレオマイシン誘発障害モデルを作成し、全身麻酔下に開胸を行い、直接肺へレーザー照射を行うこととした。7週齢の雄のラットを用いてブレオマイシン200μL径気管内投与してブレオマイシン誘発障害モデルを作成した。試験群構成はブレオマイシン投与群(レーザー照射あり、なし)、ブレオマイシン非投与群(レーザー照射あり、なし)の計4群とした。 ブレオマイシン投与1週間後に三種混合麻酔後気管挿管を行い、人工呼吸管理下に開胸を行いレーザー照射を行った。レーザー照射は腫瘍親和性光感受性物質レザフィリン0.5mg/mlを体重20gに対し200μlを尾静脈に投与し、投与2時間後に664 nmのダイオードレーザーによりPDTを施行した。レーザー照射一週間後に肺を摘出し、肺を10%中性緩衝ホルマリン液に固定した。 病理組織所見では、HE染色にてブレオマイシン投与群においては繊維芽細胞の増生、胸膜の繊維化等が確認され、肺の繊維化を認めた。レーザー照射部位に関しては好中球の増加やフィブリンの浸出、肺胞上皮の肥厚が確認され、組織の壊死を認めた。また、レーザー照射部位周辺の組織においてはレーザー照射の影響は認められなかった。 ブレオマイシン非投与群においてもレーザー照射部位組織の壊死を同様に認め、PDTのレーザー照射の効果が認められた。レーザー照射部位周辺の組織においてはこれらも炎症細胞や好中球の増加等炎症を示唆する所見は認められなかった。 今回の研究では、ブレオマイシン誘発障害モデルにおいて、ラットの間質性肺に対するPDTの影響は少ないものと考えられ、間質性肺炎合併の小型肺癌患者への光線力学的治療の確立の貢献に寄与する研究と思われた。
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