2016 Fiscal Year Research-status Report
脳虚血再灌流障害に対するスフィンゴリン脂質の保護効果
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16K19992
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
川堀 真人 北海道大学, 医学研究科, 特任助教 (50399870)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 脳梗塞 / 虚血再灌流 / フィンゴリモド |
Outline of Annual Research Achievements |
脳梗塞後の虚血再灌流障害に対するスフィンゴシン1-リン酸(S1P)の内因性細胞保護効果についての研究である。 当該研究では、S1Pレセプターアゴニストのフィンゴリモド(FTY720)をラット一過性脳虚血モデルに投与し、この化合物の脳I/R障害抑制効果を検討することを目的とする。特にFTY720の投与量・投与ルートも併せて検討し、血管内血栓回収治療の場面でどのような投与法がベストであるかを検討し、臨床試験実施・標準治療化に向けた道筋をつけるためのファーストステップとするべく、基礎研究を進めている。初年度は最適な実験計画のための予備実験を進めており、概ね順調に推移している。 ラット脳梗塞モデルの安定的な作成に時間を要したが、現在は規定の範囲内に収まる様な脳梗塞モデルを作成できるようになった。その後このモデルに対して、再灌流前にFTY720を複数の群において投与し、0.5mg/kg、1.5mg/kgと用量依存性に運動機能が改善することを証明した。また脳梗塞サイズも同様に用量依存性に縮小することを確認した。現在組織学的検討を行っている最中であり、CD68・Apoptagの染色を行っており、今後定量的な評価を行う方針である。 また今後、FTY720の作用機序の解明を行うため、マイクログリアや脳微少血管内皮細胞において、発現しているmRNA、タンパク質の解析を行う方針としている。これに関しては既に多くの経験がある北大薬学部木原教授の研究室と合同で研究を進めることになっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予想以上に予備実験の条件設定に時間を要しているが、概ね条件設定は終了してきている。本年度以降の実験の進行が予想される。
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Strategy for Future Research Activity |
本実験を開始し、本年度中のデータ取得を目指している。
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Causes of Carryover |
本年度に購入を予定していたレーザー血流計オメガフローが他の研究室より借用することが可能となったため、今年の購入は見送った。その分が次年度使用額が生じた理由である。長期的な借用は難しいため、次年度以降に購入する可能性がある。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究に必要な試薬および実験動物等が予想よりかかると考えられ、そのために拠出する予定である。
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