2016 Fiscal Year Research-status Report
脳腫瘍における術中オールインワン変異解析システムの開発
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16K20004
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
近藤 五郎 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (50773446)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | i-Densy / プローブ / 術中迅速診断 |
Outline of Annual Research Achievements |
臨床検体を用いたIDH2遺伝子変異、1p/19q LOHの迅速診断技術の確立を目指し、計画に沿って下記を行った。また28年度当初は計画外であったが、H3F3A遺伝子については変異細胞株をすでに入手していたこともあり、その臨床的有用性を鑑みて迅速診断プローブを追加設計、確立させた。この解析結果と並行して、従来法(サンガーシークエンス、MLPA、FISHなど)での照合をすすめている。また術中腫瘍検体のマルチサンプリングも行った。
(1)i-Densyを用いたIDH1/2をはじめとした迅速診断技術確立 Qプローブを対象DNAに水素結合させ、加熱によりdenatureされ発光。対象DNAに遺伝子変異を認める場合、1塩基の変化によりdenature温度が変化するため、温度差から遺伝子変異が判断可能。IDH1/2変異解析:IDH1 R132のプローブを作成した。IDH2 R172に対するプローブは現在設計中である。また前述のようにH3F3Aに対するプローブもあわせて設計、確立した。そしてこれらのプローブについて、腫瘍検体をi-Densyで解析し実証した。これらはすべて実際の臨床検体を用い、手術と並行して解析した。
(2)従来シークエンス法による確認:上記解析の対象となった同一腫瘍組織検体を用いて、同定された異常を再確認した。QIAGENを使用して腫瘍DNAを採取、IDH1/2遺伝子および各染色体のhetero SNPに対して作成したNotI配列付きプライマーを用いてPCRを行い対象領域のアンプリコンを作成。Hiseq 2500でシークエンスを行えるよう準備段階に入った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
1p/19q LOH迅速診断:神経膠腫患者の血液からDNAを採取、サンガーシークエンスにより、1p, 19qにおけるgermline hetero SNPの確認をする予定であったが、検体の収集・整理など事務的な作業が進んでいないため、施行できていない。 Hiseq 2500でシークエンスを行えるよう準備はすすめているが、高額な解析法であり、研究協力体制の再調整を模索している。
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Strategy for Future Research Activity |
1p/19q LOH迅速診断:神経膠腫患者の血液からDNAを採取、これらの整理作業を加速させる。サンガーシークエンスにより、1p, 19qにおけるgermline hetero SNPを確認する。これに対するプローブで、検体のhetero SNP不均衡を確認、各染色体の異常を同定する。本装置はQプローブの発光輝度を測定し半定量的に変異を同定するため、hetero SNPの染色体コピー数異常の測定が可能であると予測される。頻度の高いhetero SNPは既に判明しておりプローブ選択は容易である。 (2)従来シークエンス法による確認:Hiseq 2500でシークエンスを行うことで、1%までの低アレル頻度の変異を正確に判断できる。協力研究者との調整をすすめる。
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