2018 Fiscal Year Annual Research Report
The effect of muscle recovery after anterior cruciate ligament reconstruction using trans-cutaneous carbon dioxide therapy
Project/Area Number |
16K20052
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
荒木 大輔 神戸大学, 医学部附属病院, 特命助教 (50514650)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 前十字靭帯損傷 / リハビリテーション / 筋力 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は研究実施計画に基づき、膝前十字靭帯(ACL)再建術を施行したハイドロゲル炭酸ガス療法(炭酸ガス経皮吸収)によるACL再建術後の筋力回復の促進効果を検討した。 項目として膝関節機能評価、筋力評価、疼痛視覚的評価スケール(VAS)を評価した。本研究で期待されたハイドロゲル炭酸ガス療法による術後早期の筋力回復については、下肢筋力測定器ロコモスキャンを用いて筋力評価を行った。対象はACL単独再建術を施行した16名(ハイドロゲル炭酸ガス療法群8名(平均年齢24.0±8.7歳)、コントロール群:8名(平均年齢22.0±7.4歳))とした。術後3か月、6か月のおける膝関節機能評価(KT-1000健患差、Lysholm score)において両群間に統計学的有意差はなく、筋機能評価運動装置Biodexによる膝伸展筋力・屈曲筋力評価においても両群間に有意差を認めなかった。ロコモスキャンを用いた筋力評価では術後1週、2週、1ヶ月、2ヶ月でハイドロゲル炭酸ガス療法群においてやや筋力回復促進の傾向を認めたが、両群間に統計学的有意差を認めなかった。また、VASにおいても術後1週、2週、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、6ヶ月で両群間に統計学的有意差を認めなかった。 本研究結果より、当初期待されたハイドロゲル炭酸ガス療法による術後早期の筋力回復に対する有効性を認めなかったが、術後早期の筋力回復においてハイドロゲル炭酸ガス療法群にやや筋力回復促進の傾向を認めた。引き続き比較検討を行うことで、今後ハイドロゲル炭酸ガス療法による術後早期の筋力回復の有効性を検証できる可能性が示唆された。
|