2018 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanism of osteophyte formation in osteoarthritis
Project/Area Number |
16K20055
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
堀田 昌宏 岡山大学, 医学部, 客員研究員 (00708084)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 軟骨分化 / ADAM12 / IGF-1 / RUNX2 / X型コラーゲン |
Outline of Annual Research Achievements |
変形性関節症 (OA) の関節軟骨組織でTGF-βにより誘導されるADAM12が高発現し、軟骨細胞の増殖促進やクラスター形成に関与することが報告されている。本研究ではADAM12の軟骨細胞分化制御への関与について検討した。6-7週齢のDBA/1マウス成長板において増殖軟骨細胞層と肥大軟骨細胞層でADAM12の発現を認めた。ATDC5細胞にITS (インスリン-トランスフェリン-亜セレン酸ナトリウム) を添加した軟骨細胞分化過程において、Adam12の発現がピークに達した後に軟骨細胞の 肥大化期のマーカー遺伝子であるCol10a1の発現の亢進を認めた。CRISPR/Cas9 systemを用いて作成したAdam12-KO ATDC5細胞ではwild typeと比較し分化誘導後にIgf-1のmRNAの発現が抑制され、一方でRunx2やCol10a1のmRNAの発現が亢進した。さらに、Adam12-KO ATDC5細胞において、wild typeと比較しRunx2やX型コラーゲンの蛋白の発現が亢進した。Adam12-KO ATDC5細胞では、wild typeへのTGF-β1刺激により誘導されたIgf-1の亢進やRunx2の抑制が阻害された。さらに、Adam12を過剰発現することにより、Igf-1の発現は亢進する一方でRunx2の発現は抑制された。OA軟骨変性の進行や骨棘形成過程に内軟骨性骨化が関与しているとされ、軟骨細胞の分化の制御はOAの治療ターゲットとして重要である。ADAM12はRUNX2やX型コラーゲンの発現を制御することで、軟骨細胞の分化過程において重要な働きをしていることが示唆された。
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