2016 Fiscal Year Annual Research Report
自己学習型Neural Networkによる高精度脊髄損傷機能予後予測法の開発
Project/Area Number |
16K20059
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
小早川 和 九州大学, 大学病院, 助教 (40772322)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 脊髄損傷 / 予後予測 / ANN |
Outline of Annual Research Achievements |
再生不能とされてきた脊髄損傷に対し、近年様々な治療アプローチが考案され、その効果への期待が高まっている。しかし脊髄損傷患者においては受傷直後から症状固定期まで運動機能自体はある程度自然回復し、さらにこの自然回復は個人間で大きく異なるため、「真の治療効果」の判定は困難である。そこで今回、膨大かつ複雑なデータを人工知能に学習させ結果を予測するArtificial Neural Networkを用い、脊髄損傷後の機能予後予測法の開発を行う。 まず、脊髄損傷患者の入院時のASIA motor score, AIS, 神経学的受傷高位、手術の有無、年齢、性別、血糖値、血圧などこれまでに脊髄損傷の予後との相関が報告されたパラメータをANNの構築に用いた。しかしこの手法では評価項目を選ぶ時点でバイアスが存在している。教師データとの照らし合わせとback propagationによって各階層間のパラメータの重み付けを自動的行うANNの利点を生かし、我々は今回入院時の動脈血pH, 末梢血Hb値、白血球数・分画、身長、体重、各種生化学検査データ、糖尿病や高血圧等既往症の有無、受傷起点、受傷から来院までの時間(hr)、体温等々様々な項目を先入観なく入力し、新規にANNを構築した。また、MRIによる損傷部位のaxial像、sagittal像から算出された面積、体積及び損傷局在情報を作成し、新たにANNのパラメータとして取り込みを行なった。さらにこれらのデータをもとにブラウザベースで予測プロファイルの作成を行なった。これにより、32項目からなるデータを入力する事により新規発症患者の最終的な運動機能の予後を予測する事が可能になった。今後ANNを用いた予後予測dataと実際の機能予後を比較する事により現時点でのANNの有用性を評価するとともに、さらに症例数及び項目を増やして予測精度の向上を目指す。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Experimental Mouse Model of Lumbar Ligamentum Flavum Hypertrophy.2017
Author(s)
Saito T, Yokota K, Kobayakawa K, Hara M, Kubota K, Harimaya K, Kawaguchi K, Hayashida M, Matsumoto Y, Doi T, Shiba K, Nakashima Y, Okada S.
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Journal Title
PLoS One
Volume: 6
Pages: 1-15
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] Periostin Promotes Scar Formation through the Interaction between Pericytes and Infiltrating Monocytes/Macrophages after Spinal Cord Injury.2017
Author(s)
Yokota K, Kobayakawa K, Saito T, Hara M, Kijima K, Ohkawa Y, Harada A, Okazaki K, Ishihara K, Yoshida S, Kudo A, Iwamoto Y, Okada S.
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Journal Title
Am J Pathol.
Volume: 187
Pages: 639 653
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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