2016 Fiscal Year Research-status Report
NGSを用いたOA関連遺伝子の網羅的解析と、5-hmc変動が解き明かす病態機序
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16K20075
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
長谷井 嬢 岡山大学, 大学病院, 医員 (40636213)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | TWIST1 / 5hmC |
Outline of Annual Research Achievements |
次世代RNAシークエンスでTWIST1はヒトOA軟骨で高発現している事が示唆されたが、OA軟骨組織では実際正常軟骨組織と比較して約10倍に発現上昇していることがqRT-PCRで検出された。ヒト軟骨細胞にIL-1b, TNFaのサイトカイン刺激をすることでTWIST1発現の上昇がqRT-PCR, western blotの両方で確認できた。TWIST1をヒト軟骨細胞に過剰発現させることで、幅広くMMPsの発現が誘導されたが、中でもMMP1, MMP3が効率に発現上昇していた。MMP1, MMP3プロモーターへの影響をルシフェラーゼアッセイで確認したところ、TWIST1はMMP1プロモーターへ結合し活性上昇させていることが明らかとなったが、MMP3プロモーターへの影響は観察されなかった。ヒト軟骨組織を用いた免疫染色ではOA軟骨では正常と比較して5hmCステータスの増加が見られたことから、ヒト不死化軟骨細胞株(TC28)にアデノウイルスを用いてTWIST1を過剰発現させると、MMP3プロモーターにおける5hmCステータスの上昇が確認できた。またヒト軟骨細胞ではTWIST1過剰発現させることでTET1, TET3の発現が上昇していた。TWIST1をTC28に恒常的に高発現させると、TET1の発現が著しく上昇する事が明らかになった。TET1, 2, 3 triple KO ES細胞からfibroblastを誘導し、TWIST1を、アデノウイルスを用いて発現誘導させると、TET triple KO 細胞ではMMP3の発現誘導が抑制された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
動物モデル樹立が進度としては遅れているが、その他H28年度に予定していた実験はほぼ完遂し得た。また、H29年度に予定していたTAB-seq法による5hmCステータスの詳細な解析は既に初めており、分野によっては当初の計画よりも早く実験が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
TWIST1とTET1, 2, 3との関連を検出するため、TWIST1とTET1, 2, 3との共発現免疫沈降を行う。また、TWIST1と結合し、メチル化に係わるタンパク検出のため、LC/MSでTWIST1での免疫沈降後のサンプルを解析する。 軟骨特異的TWIST1-Estrogen Receptor TGマウス作成を継続して行う。
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Causes of Carryover |
当初計画していたin vivoマウスモデルについて作成時期を翌年にシフトしたため、次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
予定通り、マウスモデル実験を施行する予定である。
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Research Products
(3 results)