2019 Fiscal Year Annual Research Report
Searching for new therapeutic targets by immunomonitoring of sarcoma
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16K20076
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Research Institution | National Cancer Center Japan |
Principal Investigator |
小林 英介 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 医長 (40365292)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 肉腫 / 免疫モニタリング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、転移のないAYA世代を含む61人の骨軟部肉腫患者から末梢血を採取し、免疫モニタリングを行った。多重染色フローサイトメトリーにより、53の免疫細胞サブセット(T細胞、B細胞、NK細胞および免疫抑制サブセットを含む)を解析した。CD8 + T細胞上のTim-3 の高発現および単球系骨髄由来免疫抑制細胞(M-MDSC)が無増悪生存期間(PFS)と有意に関連していると同定した(p = 0.04,0.02) また、CD8+T細胞上のNKG2D高発現は、良好なPFSと有意に関連していた(p = 0.04)。さらに、M-MDSCとTim-3+ CD8 + T細胞との間に弱い正の相関が観察された(r = -0.44、p * = 0.003)。多変量Cox回帰分析においては、CD8 + T細胞上のTim-3の発現量はより短いPFSと関連していた(p = 0.04)。他がん種でも報告されているように、末梢血の免疫学的状態は、肉腫患者の予後にも関連する事が示唆された。本研究結果により、肉腫治療のためのバイオマーカーまたは免疫療法に基づく新規な戦略の開発に応用できる可能性があることが分かった。
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