2016 Fiscal Year Research-status Report
癌切除術における最適な全身麻酔薬の探求:癌患者の予後改善を目指して
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16K20078
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
丹羽 英智 弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (20374845)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | NK細胞活性 / 炎症性サイトカイン / 抗炎症性サイトカイン / 癌切除 / 前立腺癌 / 肺癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
癌切除手術を受ける患者において、全身麻酔薬がNK細胞活性に及ぼす影響を明らかにするため、今年度は、静脈麻酔薬ケタミンを用いた以下の臨床研究を開始した。
デザイン:Single Blinded Randomized Controlled Trial 対照:18歳以上のロボット支援前立腺切除を受ける患者、胸腔鏡補助下肺切除を受ける患者 除外:再手術例、緊急手術、低心機能症例
方法:propofol+remifentanilで麻酔を受ける群(PR群)とpropofol+remifentanil+ketamineで麻酔を受ける群(PRK群)に無作為割り付けを行った。全身麻酔薬はケタミン以外は、両群間で差が出ないように標準化した。麻酔を行う前、6時間後、24時間後の3点で採血を行い、NK細胞活性、IL-6、IL-10、TNFα、IL-βを測定した。Primary outcome: Nk細胞活性、Secondary outcome: 各種サイトカイン濃度とした。まず、前立腺患者を対象にPR群4例、PRK群3例、肺切除患者を対象にPR群5例、PRK群3例で先行的に研究を行い、NK細胞活性を測定した(導入前と24時間後の2点)。そこで得られた結果を基に、power analysisを行い、前立腺患者(各35例)、肺癌患者(各100例)の結果を得た。現在、両対象癌患者の受付を開始し、研究を行っている途中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
NK細胞活性などの測定結果に生体の日内変動の影響が出ないように、対象は朝一番の手術患者としている。また、泌尿器科、呼吸器外科の手術日に限りがあるため、中々、対象患者が集まらない状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
上記のような制限はあるが、地道に研究を行っていくつもりである。また、前回の研究時に生じたNK細胞活性の測定が機械の不具合などでできなかったという問題は、専門の業者に測定を委託することで、解決されている。その点では、研究は順調に進んでいると言える。
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Causes of Carryover |
臨床研究の対象者が想定していたより集まらない状況であったことが、残金が生じた一因かもしれない。また、学会などの発表の機会がなかったので、旅費の分の残金が生じた可能性もある。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究は比較的、順調に進んでるため、今年は学会発表を行う予定である。
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