2016 Fiscal Year Research-status Report
閉塞膀胱の病態における膀胱上皮Epacの役割の解明
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16K20128
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
中込 宙史 山梨大学, 総合研究部, 助教 (80418714)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | Epac / 膀胱上皮 |
Outline of Annual Research Achievements |
1、本研究において、初年度は様々な生物学的プロセスにおいて不可欠であるセカンドメッセンジャーcAMPのターゲット分子の一つであるExchange protein directly activated by cAMP (Epac)の膀胱における発現をヒト組織にて比較検討した。閉塞膀胱および正常膀胱それぞれにつき膀胱上皮組織、膀胱平滑筋に分けて発現を比較したが、Epac1、Epacd2ともに有意な差を認めなかった。 2、実験動物(マウス)にける膀胱出口部部分閉塞モデルの作成。このモデルマウスの膀胱上皮組織ならび膀胱平滑筋を採取し、RT-PCR用サンプル、蛋白実験用サンプルを採取している。これらの解析を今後行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
パイロットスタディとは異なり確保していたヒト組織ではEpacの発現に有意な差が出なかったため、サンプル数を増やし比較検討した点が挙げられる。また膀胱出口部部分閉塞モデルマウスの確立に時間を要した点が挙げられる。
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Strategy for Future Research Activity |
ヒトにおいて正常膀胱と閉塞膀胱でEPACの発現に有意な差を認めなかったため、今後はウロダイナミクスにおいてのパラメーターやIPSS(国際前立腺症状スコア)やOABSS(過活動膀胱症状質問票)などにおける症状などで違いがあるかなどを検討する。 また、膀胱出口部部分閉塞モデルなどにて、他の分子(例えばRab,Rap,Ras)についても発現を確認する。
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