2020 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of basic laboratory model to evaluate TRP chanels and microcirculation on lower urinary tract
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16K20129
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
皆川 倫範 信州大学, 学術研究院医学系(医学部附属病院), 講師 (60638873)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 膀胱 / 下部尿路機能 / 虚血 / 炎症 / TRPチャンネル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究において、炎症モデルとニコチンモデルを作成した。 炎症には、酢酸を用いてラット膀胱に炎症を惹起させた。ニコチンでは、連日の皮下投与により、ニコチンラットモデルを作成した。結果、炎症モデル、ニコチンモデルどちらでも頻尿を惹起させ、過活動膀胱のモデルとして成り立つことを確認した。ついで、治療介入を行いながら、TRPチャンネルの発現がどう関わるかを検討した。炎症モデルでは消炎作用のある漢方薬(猪苓湯)により治療介入した。一方、ニコチンモデルは、虚血モデルでもあるので、血流改善効果のあるPDE5阻害薬を用いた。結果として、漢方薬は炎症を緩和し、TRPA1の発現を低減させた。また、PDE5阻害薬は、TRPV4の発現を低減させた。今回、炎症の位置付けとして、血流増多という側面に注目し、レーザードップラ血流測定装置を用いて評価した結果、炎症により血流が増多し、漢方薬により制御された。逆に、ニコチンにより血流は低下したが、PDE5阻害薬によりその作用が低減した。排尿に関わる炎症・虚血とTRPチャンネルの関連が示唆された。
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