2019 Fiscal Year Annual Research Report
Regeneration of kidney and urinary tract using human and cynomolgus monkey pluripotent stem cells
Project/Area Number |
16K20131
|
Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
小林 憲市 滋賀医科大学, 医学部, 非常勤講師 (40727434)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | カニクイザル / ES細胞 / ノックイン / 腎再生 / ADPKD |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度、報告したように,多能性を維持した高品質なカニクイザルES細胞を樹立し、このCell lineについては学術誌Stem cell researchにその成果を報告した。その後、その細胞を使用し、既報のヒト多能性肝細胞の腎分化プロトコルにそって分化誘導実験を行った。結果、分化誘導において、より系統だった分化を示すことがわかった一方、分化誘導に必要な制御因子の使用濃度、暴露期間はヒトとは大きく異なることがわかった。 近年、遺伝成腎疾患の一つである常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)患由来のヒトiPS細胞を使い、Vitroで腎臓オルガノイドに分化させ、嚢胞の形成を確認したという論文が報告された。我々の樹立したカニクイザルES細胞のセルラインにさらに遺伝子改変を加えて、遺伝成腎疾患モデルとしてVitroで嚢胞形成を再現できるかを試みた。遺伝子改変については、ADPKDの責任遺伝子であるPKD1をターゲットとする方針とした。既に我々が着手していた、ADPKDモデルカニクイザルを作出する際に使用したCRISP /Cas9システムとガイドRNAを流用した。ヘテロノックアウトとホモノックアウトのセルラインを樹立し、分化実験を行ったが、ホモノックアウトの方は腎の分化がうまく誘導できなかった。これはホモノックアウトの場合、ほぼ全ての動物種において、腎臓には胎児期から嚢胞が多発し、腎不全による胎生致死を来すため、この結果がノックアウトによる結果なのか、分化そのものがうまく行っていないのかが判断できなかった。一方ヘテロノックアウトの細胞に関しては野生型と全く同じ挙動を示し、差を見出すことはできなかった。我々が現時点で作成している腎オルガノイドは、胎生期の腎を再現しているに止まっているため、ADPKDの病態を十分に再現できなかったと推測された。
|
Research Products
(3 results)
-
-
[Journal Article] Monkeys mutant for PKD1 recapitulate human autosomal dominant polycystic kidney disease.2019
Author(s)
Tsukiyama T, Kobayashi K, Nakaya M, Iwatani C, Seita Y, Tsuchiya H, Matsushita J, Kitajima K, Kawamoto I, Nakagawa T, Fukuda K, Iwakiri T, Izumi H, Itagaki I, Kume S, Maegawa H, Nishinakamura R, Nishio S, Nakamura S, Kawauchi A, Ema M
-
Journal Title
NATURE COMMUNICATIONS
Volume: -
Pages: -
DOI
Peer Reviewed / Open Access
-
[Journal Article] Comprehensive evaluation of ubiquitous promoters suitable for the generation of transgenic cynomolgus monkeys2019
Author(s)
Seita Y, Tsukiyama T, Azami T, Kobayashi K, Iwatani C, Tsuchiya H, Nakaya M, Tanabe H, Hitoshi S, Miyoshi H, Nakamura S, Kawauchi A, Ema M
-
Journal Title
Biology of Reproduction
Volume: -
Pages: 1440-1452
DOI
Peer Reviewed