2016 Fiscal Year Annual Research Report
アレルギー性炎症の観点より、子宮内膜症の病態を解明する
Project/Area Number |
16K20175
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
浦田 陽子 東京大学, 医学部附属病院, 登録診療員 (20572598)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 子宮内膜症 / アレルギー性炎症 |
Outline of Annual Research Achievements |
樹状細胞はアレルギー性炎症で重要な働きをしている。つまり、thymic stromal lyphopoietin は樹状細胞を刺激し、樹状細胞からOX40Lを分泌させ、炎症性Th2細胞を誘導している。 腹腔内単球中の樹状細胞を、 myeloid DC type 1 (MDC1)(BDCA1+CD19-), myeloid DC type 2 (BDCA3+CD14-), plasmacytoid DC (BDCA2+)にフローサイトメトリーで分類した。腹腔内単球はMDC1優位であり、腹腔内単球におけるMDC1の割合は子宮内膜症患者(17.3%)と対照群(22.3%)で有意差がなかった。腹腔内単球中MDC1においてマンノース受容体を発現している割合を解析したところ、子宮内膜症患者では対照群と比較してマンノース受容体発現している割合が有意に高かった (88.2 % vs 86.8 %, p < 0.05)。 子宮内膜間質細胞を蛍光色素で標識したのちにネクローシスを誘導し、死細胞(dESC)とした。末梢血由来単球より樹状細胞を誘導し、dESCと培養させることで、樹状細胞のdESCに対する貪食作用を検討した。マンノースを添加して培養することで、dESCを貪食した樹状細胞が有意に減少することより、樹状細胞のdESC貪食作用にはマンノース受容体が関連していることが示唆された。さらに、樹状細胞をdESCと培養することで、樹状細胞におけるIL-6, IL-1beta mRNAの発現が誘導された。 以上より、腹腔内中樹状細胞は子宮内膜症の病態に関与していることが示唆された。
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Research Products
(1 results)