2017 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation of a novel prognostic serum marker in head and neck squamous cell carcinoma
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16K20229
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
堅田 浩司 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (60596112)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 頭頸部癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
プロテオミクスの手法を用いて、頭頸部扁平上皮癌の新規予後マーカーとなる可能性のあるプレクチンを同定した。血清でのプレクチン同定は難しかったが、プレクチンはインテグリン(ITG)と複合体を作っており、インテグリンファミリーは頭頸部癌においては予後に深くかかわるとされている。一方、我々の研究グループでは、これまでに、頭頸部扁平上皮癌からマイクロRNA発現プロファイルを独自に作成しており、miRNA-29ファミリーが頭頸部癌組織と細胞株において低発現であることが分かった。miRNA-29ファミリーはfocal adhesion pathwayを制御しており、いくつかの遺伝子データを解析した結果、ITGB1(インテグリンβ1)が頭頸部癌患者の低い予後に関与していた。多変量解析にて頭頸部癌患者の無増悪生存期間がITGB1高発現と有意に相関があった。また、ITGB1は頭頸部癌組織で有意に高発現しており、ITGB1とmiRNA-29ファミリーは負の相関が見られた。免疫組織化学染色ではいくつかの頭頸部癌組織でITGB1が強発現していた。miRNA-29ファミリー導入した細胞ではITGB1の低発現がmRNAとタンパク質レベルともに見られた。頭頸部癌細胞株でITGB1を低発現させたものでは細胞増殖と遊走と浸潤能が有意に抑制された。次に頭頸部癌細胞株においてITGB1とmiR-29 ファミリーを高発現させて、効果を確認した。miR-29ファミリーを高発現させた細胞は遊走能の低下が見られたが、miR-29ファミリー+ITGB1を同時に高発現させた細胞では遊走能が回復していた。また、ITGB1は下流シグナルであるAKT、FAK、ERK1/2のリン酸化にも関与していることが判明した。
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Research Products
(4 results)