2018 Fiscal Year Annual Research Report
Transoral grafting for vocal fold scarring using epithelial sheet of oral mucosa
Project/Area Number |
16K20286
|
Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
深堀 光緒子 久留米大学, 医学部, 助教 (50529310)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 声帯粘膜再生 / 声帯瘢痕 / 口腔粘膜細胞培養 |
Outline of Annual Research Achievements |
採取した小片の口腔粘膜から上皮細胞と繊維芽細胞を分離培養し、Cell Culture Insert(Becton Dickinson)を用いて、上層に回収した上皮細胞、下層に線維芽細胞を播種し共培養を行い上皮シートを作成した。前もって片側声帯粘膜を切除した声帯瘢痕モデルを作成した。全身麻酔下に直達喉頭鏡で喉頭を展開し、硬性鏡を用いて声帯を明視下とし、声帯瘢痕を切除した。直径15mmのフィルム上に、作製した上皮シートの上皮基底細胞が上面となるよう付着させ、喉頭用鉗子で把持し声帯切除部へ移動させ、接着させたのちフィブリン糊で固定した。移植1週間、1ヶ月、2ヶ月後、6ヶ月後に内視鏡による声帯の観察を行った。感染を生じることはなく、経時的に移植境界は不明瞭となった。上皮化が完成すると考えられる移植後2ヶ月、瘢痕形成が完了すると考えられる6ヶ月のタイミングで喉頭を摘出し、ストロボスコピーを用いた吹鳴実験を行った。移植声帯では瘢痕声帯例と比べ粘膜波動と規則的な声帯振動が観察された。組織学的検討にはHE、サイトケラチン8、ビメンチン、EVG染色を用いた。移植声帯では、正常声帯と同様に薄く均一な重層扁平上皮で、CK8は、正常声帯と切除のみには発現がなく、移植声帯で発現がみられた。ビメンチンは、いずれの声帯粘膜固有層においても陽性細胞が確認でき、それらの細胞密度は同程度であった。EVG染色では、移植声帯の粘膜固有層において、切除のみに比べ弾性線維がみられるものの、正常声帯に比べ膠原線維が多く弾性線維が少ない結果であった。
|
Research Products
(1 results)