2016 Fiscal Year Research-status Report
新規頭頸部がん幹細胞マーカーCSPG4の解析と治療戦略への応用
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16K20288
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Research Institution | Miyagi Prefectural Hospital Organization Miyagi Cancer Center |
Principal Investigator |
泉山 慶子 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん先進治療開発研究部, 共同研究員 (60774031)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 頭頸部外科学 / 癌幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題では、頭頸部がんのがん幹細胞(CSC)マーカーとして申請者が同定したCSPG4に着目し、「頭頸部がん幹細胞」における機能解析と臨床応用に取り組む。具体的には、①頭頸部がん「がん幹細胞」の機能発現におけるCSPG4細胞内ドメインの果たす役割は何か?、②がん幹細胞性の発揮に関わるエフェクター分子および複合体は何か?③CSPG4の活性化するパスウェイおよび標的遺伝子は何か?、④CSPG4を標的とした特異的治療法の開発は可能か?の4点を検討する。これらのアプローチによりCSPG4陽性のがん幹細胞に関する研究を展開し、頭頸部がん幹細胞の新たな標的を探索する。頭頸部がんの革新的治療に資する基盤となるデータ収集を目的とする。 本年度はCSPG4発現レトロウイルスベクターの構築を行い、頭頸部がん細胞株HPCM2に安定にインテグレートさせた細胞を樹立した。細胞については、これまでのところ通常培養では著明な変化はない。そこで、幹細胞性のアッセイ等を行うことでCSPG4の機能をさらに確認する予定である。さらに、CSPG4のshRNAを遺伝子導入するためのCSPG4ノックダウンレンチウイルスベクターの構築を行った。さらにCRISPR/Cas9法を用いてCSPG4ノックアウト細胞株を樹立するため、使用するプラスミドの構築を行った。これらの細胞が示す「がん幹細胞性」について解析する。一方、特異抗体の作成について準備を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
順調であり特段の研究計画の変更はない
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Strategy for Future Research Activity |
CSPG4遺伝子発現を上昇または低下させた細胞について、計画通り解析を施行する。
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Causes of Carryover |
実験遂行状況により、当初予定の消耗品費、旅費、人件費等を次年度使用することとなったため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に使用することで当初計画を満了する予定としている
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