2018 Fiscal Year Annual Research Report
Evaluation and clinical application of retinal Neurovascular Unit by DOCT flowmeter
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16K20296
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
善岡 尊文 旭川医科大学, 医学部, 助教 (20548854)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | RBF / NTG / DOCT / hemifield damage |
Outline of Annual Research Achievements |
緑内障は網膜神経節細胞が喪失していく進行性の視神経変性疾患である。開放隅角緑内障は眼圧上昇がもっとも重要なリスクファクターとなるが、日本人に多数である正常眼圧緑内障(NTG)は眼圧は正常であるにもかかわらず発症する。眼圧以外の因子が関与する疾患と考えら、血流との関連が指摘されている。そこで我々はトプコン社との共同開発による新規ドップラーOCT血流計を開発し、半視野障害のNTG患者を対象に上下の網膜耳側動脈血流量(TARBF)、視神経乳頭周囲網膜神経節細胞層の厚み(RNFLT)やガングリオン細胞複合体の厚み(GCCT)、ハンフリー自動視野計による網膜感度(RS)を測定した。対象はNTG43眼、健常眼24眼である。 視野障害のない半視野におけるTARBF[6.22 (4.21, 7.80) uL/min]は、視野障害のある半視野の網膜耳側動脈血流より高かった[3.40 (2.47, 4.35) uL/min, P<0.001]。しかし健常群の半視野よりは有意に低かった [8.18 (6.56, 10.08) uL/min, P<0.001]。視野障害のない半視野におけるRNFLTとGCCT[92 (83, 113) um and 90 (81, 102) um]は、視野障害のある半視野のRNFLTやGCCT[67 (52, 83) um and 75 (63, 82) um, P<0.001 for both]より高かった。視野障害のない半視野と健常群のRNFLTとGCCには有意差はなかった[107 (96, 123) um and 96 (90, 103) um, P=0.086 and P=0.231]。 NTGでは視野異常や網膜の形態変化がない状態でも網膜血流の減少が認められた。ドップラーOCTによる網膜血流の評価は臨床上、早期のNTGを評価することに有用である。
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