2016 Fiscal Year Research-status Report
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16K20309
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
柚木 達也 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 講師 (30401805)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 眼瞼脂腺癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
眼瞼腫瘍等眼科領域のがん治療の医療満足度は高くなく、新たな治療戦略が望まれている.熱ショック転写因子1 (HSF1) やHSF1により主に発現制御されるBcl-2 associated athanoge 3 (BAG3)は熱ショック応答に関連するタンパク質で、各々、種々のがんで高発現していることから、がんとの関連性が注目されている。 本研究では、眼瞼脂腺がん細胞を用いて、がん細胞の機能におけるHSF1やBAG3の関与を最新の技術を用いて、ゲノムからタンパク質レベルまで精査する。得られた結果は。眼科領域のがん治療の新たなターゲット発見に繋がると考える。 そこで、当院で手術を施行し、摘出した眼瞼脂腺癌サンプルの解析を行った。組織免疫染色で、眼瞼脂腺癌5症例について評価を行い、全症例の細胞質において、ヒートショック応答タンパク質であるBAG3の染色が確認された。今後、症例数を増やすとともに長期間の経過観察が必要である。GeneChipを用いた網羅的遺伝子解析等を行い、脂腺癌におけるBAG3の新たな標的を明らかにしたいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
眼瞼脂腺癌症例が十分集まっていないことが研究の進行がやや遅れている原因である。また、摘出した眼瞼脂腺癌から安定化細胞株の作製の実験がうまくいっていない。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、眼瞼脂腺癌の症例数を増やし、網羅的遺伝子解析や細胞株作製を行っていくことで、脂腺癌におけるヒートショック応答タンパク質であるBAG3の高発現やBAG3のターゲット遺伝子の解析などの研究をすすめていきたい。
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Causes of Carryover |
症例サンプルの収集に時間がかかり、研究の進行にやや遅れがでているため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
症例サンプルが集まれば、網羅的遺伝子解析等の実験を進めていく予定である。
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