2017 Fiscal Year Research-status Report
血管新生を誘導する新しい高骨親和性生分解マグネシウム合金の開発
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16K20350
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
梅山 広勝 東北大学, 大学病院, 助手 (40770334)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 再建外科学 |
Outline of Annual Research Achievements |
臨床での使用が想定される二種類のマグネシウム合金を準備し、体液浸漬後の分解率を把握するため擬似体液浸漬試験を行なった。用意した合金はマグネシウムと亜鉛を主成分とした合金で、その組成から分解率が大きくことなるもの二種類を準備した。また各タイムポイントで合金から溶出されるマグネシウム量の計測を行った。その結果、マグネシウム合金の分解に伴うマグネシウムイオンの溶出は、体液浸積後ごく初期に多くのマグネシウムイオンが溶出されるものの、分解率のことなる合金種に差はなかった。体液浸積後25時間以降は、合金種による分解率の差が明らかとなり、分解速度の速い合金はより多くのマグネシウムを溶出することがわかった。In vitroの結果をもとに生体にとって副作用が出現すると予想される合金量を推定し、ラットでの埋植試験を行った。In vitroと同様の合金を用いて、ラットの背部皮下に埋植し、25時間以内のタイムポイントで屠殺を行った。血液、尿、主要臓器の採取を行い微量金属測定により、含有金属の測定を行なった。これにより合金の分解過程で体内に取り込まれた微量金属の動態が明らかとなった。また金属周囲組織の組織標本を作成し、合金周囲の組織学的分析を行った。以上の結果よりマグネシウムの生体における恒常性機構として腎臓による尿排泄、骨組織による蓄積が重要なことが明らかとなった。またマグネシウム合金周囲の組織検査から生体親和性が高いことが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通りに実験、解析を行うことが出来た。平成29年度の結果をもとに平成30年度に予定していた実験、解析を進めていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度の結果をもとに血管新生に優れた合金を選定し、それ以外の材料を対照群として骨内移植モデルにて最終目的である骨形成について評価する。ラット脛骨にドリルで孔をあけ、孔内へ円柱状のMg合金を埋入する。1,2,4,8,16,24週経過後にラットを屠殺し、μCTを用いて合金分解量と骨形成量、ガス生成量の計測を行う。組織標本を用いて、インプラント周囲の骨形成量、腐食生成物量、合金と骨との接触率を計測する。合金周囲の骨芽細胞の分化と形態、骨芽細胞と破骨細胞の数と局在を免疫組織学的に検討する。骨形成関連マーカーの計測を行う。加えて樹脂包埋標本はEPMAを用いてイオンの拡散と取り込みを骨形成に関連付けて検討する。
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Causes of Carryover |
次年度使用額には、今年度の研究を効率的に推進したことに伴い発生した未使用額であり、平成30年度請求額と合わせ、平成30年度の研究遂行に使用する予定である。
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Research Products
(2 results)