2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of novel siRNA treatment using super carbonate apatite for keloid/hypertrophic scar
Project/Area Number |
16K20371
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
青木 雅代 日本医科大学, 医学部, 助教 (40465282)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 肥厚性瘢痕 / ケロイド / siRNA / 核酸治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
スーパーカーボネートアパタイト(sCA)による経皮導入効率について、Alexa Fluor 710にてラベルしたsiRNAを用いて検討した。100ugのsiRNAを用いてsCAを作成し、約250mlのワセリンベースの外用薬を作成した。4時間後にin vivo imaging system(IVIS)を用いて蛍光を検出した。Naked siRNAを塗布したマウスは蛍光が検出されたが、sCA-siRNAを塗布したマウスでは検出されなかった。よって、sCAの表皮透過性は期待できないため、局所注射による投与法へ切りかえた。 次に、ヒトおよびマウスの両方にホモロジーを持つsiTIMP-1を3種類(siTIMP1-A,B,C)デザインし、in vitroのノックダウン効率を検討した。ヒト真皮由来線維芽細胞(NHDF)およびマウス線維芽細胞株(NIH3T3)を用いて、siRNAをsCA法にて導入した。最もノックダウン効率の高いものは、siTIMP1-Cで、NHDFで57.6%、NUH3T3で97.4%のノックダウン効果を認めた。siTIMP1-Cを用いて動物実験へと進むことにした。 C57BL6/NJを用いて、マウス肥厚性瘢痕モデルを作成した。切開縫合後6日目よりsiControl(siCON)-sCA対siTIMP1-sCAの注射を開始した。一日おきに4回投与し、15日目でサンプリングを行った。瘢痕のマッソンズトリクローム染色を行い、siTIMP1のグループは、siCONのグループに対して、有意な瘢痕サイズの縮小を認めた。また、ウエスタンブロットでは、siTIMP1の瘢痕で、コラーゲンタイプ1のシグナルの有意な減弱を認めた。 結果として、siTIMP1-sCAの局所注射は、ケロイド・肥厚性瘢痕の新たな治療戦略として有望であると考えられた。現在、論文作成中である。
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