2017 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of hyperbaric oxygen therapy for severe soft tissue injury
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16K20382
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| Research Institution | Gifu University |
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Principal Investigator |
神田 倫秀 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教 (40421177)
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| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 高気圧酸素 / 薬物血中濃度 / 軟部組織損傷 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は重症軟部組織損傷に対する高気圧酸素治療（HBO）の基礎医学的検討である。HBOの治療効果を創傷治癒効果、殺菌効果、毒素中和・抗炎症効果、抗菌薬作用増強に分類し、多角的に検討した。平成28年度はHBOの抗炎症効果についてグラム陰性桿菌細胞壁外膜構成成分であるリポ多糖（LPS）を用いた炎症モデルでHBOの治療効果を検討したが、生存率の改善は認めなかった。平成29年度は創傷治癒効果、殺菌効果、抗菌薬作用増強効果について検討した。まず創傷治癒効果についてSDラットの背部にスキンパンチを行い皮膚欠損創を作製しHBOの治癒効果を検討したが、HBO群で創傷治癒に差異は認められなかった。次いで毒素中和・殺菌効果についてマウスの糞便より採取した大腸菌を培養し、腹腔内に投与することで得られるモデルマウスに対する治療効果を検討したが、HBO群で生存率に差異は認められなかった。そして抗菌薬作用増強効果について検討を行った。本検討ではC57BL6マウスをHBOを行う群と行わない群の2群に分け、その後マウスにメロペネムを投与し、5分後、15分後、30分後の血液、肺、肝臓の薬物濃度を測定した。薬物濃度測定にはLiquid Chromatography Mass Spectrometerを用いた。その結果、血液濃度は有意な差を認めなかったが、肺、肝臓におけるメロペネムの組織濃度は15分値でいずれも有意に高い結果となった。
以上より、本検討ではHBOによる創傷治癒効果、細菌抑制効果、毒素中和効果、抗炎症効果を確認することはできなかったが、一方でHBOにより抗菌薬の組織移行性を上昇させることが確認され、HBOの治療効果の機序である可能性が示唆された。
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Research Products
(1 results)
