2016 Fiscal Year Research-status Report
敗血症における人工呼吸関連肺損傷に対するトロンボモジュリンの抑制効果
Project/Area Number |
16K20385
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
岩下 義明 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (90525396)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 人工呼吸関連肺障害 / トロンボモジュリン |
Outline of Annual Research Achievements |
重症敗血症患者の多くは人工呼吸器管理を要し、人工呼吸器関連肺損傷(Ventilator Induced Lung Injury, VILI)を来すと、その死亡率は30%を超える。現在、肺障害に対し質の高いエビデンスのある治療は低一回換気量換気による肺保護換気のみで、これは悪化を防ぐための予防に過ぎない。トロンボモジュリン(TM)はプロテインCの活性化を通じて敗血症性DICの治療効果を示すとして本邦で世界に先駆けて使用されている薬剤である。近年TMは抗炎症作用を持ち、VILIに対する治療効果が期待されている。本研究では敗血症モデルラットに高一回換気量換気を行い、①TM投与でその呼吸機能が改善するかどうか②TMによる酸素化改善のメカニズムを明らかにしようと考えている。 研究者はこれまでに、20匹の敗血症ラットに対し、高一回換気量または低一回換気量の人工呼吸管理を行いトロンボモジュリンまたは生理食塩水の投与を行った。生理学的データの収集とサンプルの採取を行い保存している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでに20匹のデータを収集している。統計解析に必要なサンプル数を採取し、一定数まとめてサイトカイン測定などを行う。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き実験を進め、サンプル数の収集に努め、データの解析を急ぐ。
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Causes of Carryover |
実験の進行の遅れに伴い次年度へ使用を持ち越した
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
必要物品の購入など
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