2018 Fiscal Year Annual Research Report
Effect of Recombinant Human Thrombomodulin on Ventilator-Induced Lung Injury in Septic Rats
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16K20385
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
岩下 義明 三重大学, 医学系研究科, リサーチアソシエイト (90525396)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 人工呼吸関連肺障害 / 敗血症 / トロンボモジュリン |
Outline of Annual Research Achievements |
高一回換気量換気と炎症は人工呼吸関連肺障害を来す。リコンビナントトロンボモジュリン(rTM)は播種性血管内凝固障害(DIC)に対する薬として日本で認可された薬だが、近年、抗炎症作用があることが注目されている。我々はこれまでの研究でrTMが高濃度酸素に伴う肺障害を抑制する効果を報告した。今回より臨床的なモデルとして、敗血症に伴う肺障害の抑制効果を確認する実験を行った。 46匹のラットに対し、盲腸結紮穿刺法を行った後に人工呼吸管理を行うことで敗血症を基盤とした人工呼吸関連肺障害を惹起した。これに対し、rTMが工呼吸関連肺障害を軽快するか確認した。 結果は、敗血症ラットに2時間の人工呼吸を行うことで低酸素血症を伴う肺障害を来すことができた。ただし、播種性血管内凝固障害(DIC)は来していなかった。rTM投与により酸素化を改善する効果は確認できなかった。気管支肺胞洗浄液中の炎症性サイトカインもrTM投与により有意な改善を認めなかった。肺組織のIL-6やMCP1のmRNAはむしろrTM投与群の方が高値であった。rTMは敗血症に伴う肺障害を改善しなかった。
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