2017 Fiscal Year Research-status Report
体性幹細胞ホーミング因子を用いた新規根管充填法の開発
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16K20459
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
松裏 貴史 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 助教 (10721037)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 歯髄 |
Outline of Annual Research Achievements |
①今年度は、今まで得られた結果をもとに、Journal of Oral Scienceに研究発表を行った。②また、タービンで髄腔開拡後、手用ステンレスファイルを用いて根管拡大・形成した根管模型内にコラーゲンゲルを注入する過程で、気泡が混入する問題があった。気泡が混入すると、その部分には細胞が侵入できず、歯髄組織も再生することが不可能であるため、気泡を入れずに、根管模型内へコラーゲンゲルを注入する必要があった。そのため、コラーゲンゲルを注入するのに使用するシリンジ、使用するコラーゲンゲルや根管模型の根管拡大号数の検討を行った。その結果、根管模型を手用ステンレスファイルの60号まで拡大し、30Gの洗浄針を用いてコラーゲンゲルを注入することで、気泡を入れずコラーゲンゲルを注入できるようになった。③単根管の天然歯を用いて、根管模型と同様の実験(天然歯をタービンにて髄腔開拡し、手用ステンレスファイルにて根管拡大・形成、次亜塩素酸ナトリウムにて根管洗浄して根管乾燥後、増殖因子を含有させたコラーゲンゲルを注入し、ラット背部皮下へ移植し、3週間後に取り出し、組織学的解析を行う)を計画しているが、根管模型と異なり根管壁は透明でないため、シリンジの位置や注入しているところを目で確認しながら注入操作を行えず、コラーゲンゲルの注入操作が難しいため、熟練を要する。そのため、天然歯の歯根を数ミリ単位で輪切りにして、それを実験に使用する系を検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
分野の統合など、研究以外の業務の増加のため。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画で、引き続き研究を進めていく。具体的には、根管拡大した歯に足場材を注入したものを、ラットに移植して、数週後に組織学的な解析を行う。
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Causes of Carryover |
実験が遅れているため次年度使用額が生じている。当初の研究計画に基づいて、天然歯を用いたラット背部皮下移植の実験の試薬等の購入費に使用していく予定である。
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