2017 Fiscal Year Research-status Report
舌咽神経誘発嚥下を標的とした咀嚼嚥下メカニズム解明
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16K20491
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| Research Institution | Niigata University |
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Principal Investigator |
辻 光順 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (70757525)
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| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | 舌咽神経誘発嚥下 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では舌咽神経誘発性嚥下の神経機構ならびに咀嚼中の変調効果の解明を目的としている．平成29年度は前年度に引き続きウレタン麻酔下の舌咽神経切断モデルラットを用いて，自然刺激誘発嚥下における舌咽神経の役割を検証する実験を試みた．これまでに，舌咽神経切断は，カプサイシン刺激誘発嚥下にあまり影響しないことを示唆する結果を得ているが，刺激部位を咽頭領域に限局しにくいという実験手技的な問題があり，実験手法について一部再考を検討している．また，舌咽神経刺激誘発嚥下の応答特性を検証するため，舌咽神経に留置した双極電極を用いて，様々な刺激頻度で電気刺激し，嚥下を誘発させた．舌咽神経刺激による嚥下誘発は可能であったものの，嚥下誘発閾値の経時的な上昇を避けられないなどの手技的な問題を抱えており，未だ十分なデータ収集には至っておらず，実験の継続が必要である．当初の思惑通りに実験が進捗していない状況を鑑みて実験計画を一部見直しし，喉頭での嚥下誘発に関わる刺激受容機構に着目した実験を実施した．これまでに，QX-314とカプサイシンの併用投与により，カプサイシン感受性神経のみを選択的にブロックする手法を用いて，カプサイシン感受性の喉頭の感覚神経が，炭酸刺激誘発嚥下に主要な役割を果たしている一方で，機械刺激誘発嚥下にはあまり関与していないという結果を得ているが，さらに，炭酸刺激誘発嚥下にはASIC3を発現しているカプサイシン感受性の喉頭感覚神経が関与していることを示唆する結果を得た．これらの成果については，平成30年3月に米国ボルティモアで開催されたDRS学会においてポスター発表を行っている．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実験手技的な問題から，当初の予定通りには順調にデータ収集が出来ていないため．
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| Strategy for Future Research Activity |
舌咽神経誘発嚥下の応答特性の検証と，舌咽神経刺激により賦活化される嚥下中枢の同定を中心に実験計画を遂行する予定である．また最終年度であるため総括を行い，できるだけ早期に国際学術誌への投稿を目指す．
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| Causes of Carryover |
実験の進捗から，組織学的実験等を実施しなかったために次年度使用額が生じた．これについては，次年度の実験動物の購入費や，物品購入に充てることを予定しており，当初の使用予定と大きな変更はないと考える．
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Research Products
(2 results)
