2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of transparent colored zirconia ceramics
Project/Area Number |
16K20496
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
宇佐美 博文 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (30573456)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ジルコニア / 水熱劣化 / ジルコニアブロック |
Outline of Annual Research Achievements |
前年の実験で良好な耐劣化性を示した高透光性ジルコニアでブロックを試作した。まず、上顎右側第一大臼歯エポキシ模型をフルジルコニアクラウン用に形成し、それを歯科用CAD/CAMシステムのスキャナーによりスキャンしCADソフトウェア上で大臼歯クラウンをデザインした。その後、完全焼結ジルコニアブロックからミリングマシンでクラウンを切削加工した。作製したクラウンの適合性を確認するため、クラウンと支台歯の間に適合試験材を挿入し辺縁間隙量をマイクロスコープで観察した。また、内面に残った適合試験材の質量から内面間隙量を算出した。そのクラウンを支台歯にセメントで固定し咬合面より万能試験機にて荷重を加え、破壊試験を行った。破壊後の試料を用いてX線回折を行い、クラウンの劣化について評価した。比較の対象には市販高透光性ジルコニアクラウンを用いた。 ミリングマシーンによって完全焼結ジルコニアブロックからジルコニアクラウンが作製された。完全焼結ブロックの切削のため半焼結ジルコニアブロックの切削と比べて長い時間がかかった。辺縁間隙量、内面間隙量ともに市販高透光性ジルコニアクラウンと有意な差を認めなかった。 クラウンの破壊試験では、市販高透光性ジルコニアクラウンよりも高い破壊荷重を示した。また、破断面のX線回折から市販高透光性ジルコニアクラウンには有意な劣化が認められたが、試作ジルコニアには認められなかった。また、試作ジルコニア粉末に酸化鉄を微量に添加し焼結させたジルコニアは黄色みがかかっており色調付与することに成功した。
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