2017 Fiscal Year Research-status Report
睡眠時無呼吸症候群の新たな治療法としての日中クレンチング抑制の検討
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16K20500
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
川上 滋央 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (60708072)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 筋電図 / 睡眠時無呼吸症候群 / ブラキシズム / クレンチング / 認知行動療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究実施計画では,①日中クレンチング(くいしばり)抑制訓練により覚醒時ブラキシズムの抑制に有効であるのではないか,②日中クレンチングが睡眠時ブラキシズムと関連(相関関係)があるのではないか,③睡眠時ブラキシズムと睡眠時無呼吸症候群との間に関連(相関関係)があるのではないか,④日中クレンチング抑制訓練により睡眠時ブラキシズムおよび睡眠時無呼吸の発生を抑制するのではないかという4つの仮説を検証するために,健常者および睡眠時無呼吸症候群患者の日中・睡眠時ブラキシズム,睡眠時無呼吸の測定および解析を行うことを目指した。 研究計画では日中クレンチング抑制には,従来から用いられている認知行動療法を採用したが,口頭での抑制指導のみでは指導が不十分になる可能性が考えられた。そのため,意識化訓練の動機付けとして用いるために腕時計型のクレンチング認知装置を開発した。さらに,認知行動療法の遵守(コンプライアンス)が不良であれば結果に影響を及ぼし,バイアスがかかってしまうという問題がある。この問題に対応するためにクレンチング認知装置にデータ収集機能を付与することで,被験者の認知行動療法のコンプライアンスの確認をすることができるようになった。 計測はおおむね順調であり,日中クレンチング抑制指導のコンプライアンスも良好である。その他に特記すべき問題事象も生じていない。得られたデータの解析についても本年度は進めており,次年度では国際学会での発表を予定している(採択済み)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の実施計画において本年度は,健常者および睡眠時無呼吸症候群患者の日中・睡眠時ブラキシズム,睡眠時無呼吸の測定を実施し,日中クレンチングの抑制指導が睡眠時ブラキシズムおよび睡眠時無呼吸への影響を検討する予定であった。当初の予定通り計測および解析を進めており,計測は完了してはいないものの研究はおおむね順調に進展していると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は計測を完了し,①日中クレンチング(くいしばり)抑制訓練により覚醒時ブラキシズムの抑制に有効であるか,②日中クレンチングと睡眠時ブラキシズムとの間に相関関係があるか,③睡眠時ブラキシズムと睡眠時無呼吸症候群との間に相関関係があるか,④日中クレンチング抑制訓練により睡眠時ブラキシズムおよび睡眠時無呼吸の発生が抑制されるか,という疑問点を検討する予定である。得られた知見については国際学会での発表および学会誌への論文発表により公表する予定である。
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