2016 Fiscal Year Research-status Report
ジルコニア総義歯の有益性の検討―装着時の感覚、細菌付着性―
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16K20517
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
和田 健 東京歯科大学, 歯学部, 助教 (70755016)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 総義歯 / ジルコニア / 主観的評価 / 細菌付着数 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、患者に対してジルコニア床義歯とコバルトクロム床義歯を装着させ、装着時の患者の主観的評価、義歯粘膜面の細菌付着数、舌苔付着程度、口腔乾燥程度などを比較し、ジルコニア床義歯の有用性を明らかにすることである。 義歯の装着順序はランダムとし、それぞれの義歯の装着期間は3ヵ月とし、ジルコニア床義歯とコバルトクロム床義歯を付け替える際は、ウォッシュアウト期間として1か月患旧義歯を装着させる。 装着時の患者の主観的評価は、Visual analogue scale(VAS)を用いて装着1週後、1か月後、3か月後の計3回評価させる。評価項目は①舌感、②装着時の臭い、③味、④重量感、⑤嚥下、⑥発音、⑦温度、⑧食品付着性、⑨金気、⑩異物感、⑪嘔吐感、⑫維持力、⑬総合的な装着感の13項目である。義歯粘膜面の細菌付着数、舌苔付着程度、口腔乾燥程度は装着1か月後、3か月後に評価する。 本年度は、大学内の倫理審査委員会において研究の承認を得た。その後、山本貴金属地金株式会社と研究目的でジルコニアフレームを製作するための契約を結んだ。それぞれの手続きを終えるのに時間がかかってしまい、研究を開始したのは2017年になってからとなってしまった。 最終的には、上下顎無歯顎患者10名に対して、ジルコニア床義歯とコバルトクロム床義歯を製作する予定だが、今のところ、被験者として確保した患者は2名であり、そのうち1名の義歯製作が終了したところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
倫理審査委員会の承認をえること、ジルコニアフレームを製作する企業との契約することに時間がかかり、予定よりも実験を開始するのが遅くなってしまった。当初の予定では本年度中に5名程度には義歯を作り終えている予定であったため、進行状況としてはやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
予定では20名に対してジルコニア床義歯、コバルトクロム床義歯を製作する予定であったが、費用の問題より義歯製作できる人数は10名程度になると思われる。 本年度は1名のみしか義歯を製作出来なかったので、次年度は10名の患者を確保し、義歯製作を終了させる。
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Causes of Carryover |
本年度中に被験者2名に対して義歯を製作する予定であったが、被験者である患者と予定が合わず、1名分の義歯しか製作し終えることができなかったため、残金が発生してしまった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
翌年度の助成金とあわせて残りの9名分の義歯製作費として使用する。
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