2017 Fiscal Year Research-status Report
超小型プローブを用いた高周波超音波のデジタル印象への応用【挑戦・展開】
Project/Area Number |
16K20521
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
丸尾 勝一郎 神奈川歯科大学, 大学院歯学研究科, 助教 (60593639)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | デジタル歯科 / 超音波 / 口腔内スキャナ / 光学印象 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年の研究予定では、複数の振動子を組み合わせたマトリクスアレイ型プローブの開発とマージンのイメージ化を目的としていた。 前年度に単独の振動子から得られたデータ(口腔粘膜,歯牙,骨の厚みを測定するに適切な周波数や音速)をもとに、複数に束ねたマトリクスアレイ型のプローブを開発することを試みたものの、歯牙全てを一度に撮影するためのプロープの集合体を開発・製作するためには、申請時の試算以上に多額の予算がかかることが判明した。また、仮にプローブから得られたデータから「点」のデータを三次元的に接続することが非常に難しく、現在も試行錯誤しているところである。 また、超音波による機器の開発と並行して、元々の着眼点となったデジタル印象についてのアップデートや臨床応用を積極的に行い、その精度や誤差範囲などを分析ソフトGeomagicを用いて比較検討を行っている。 以上から得られたデータや研究成果は、長崎大学補綴学講座での講演(平成29年5月24日)や日本補綴歯科学会が主催したシンポジウム「プロソ'17」(平成29年12月17日)にて、研究代表者である丸尾がシンポジストとして発表するとともに、補綴・インプラント学分野におけるデジタル歯科将来展望についても述べた。 今年度は、引き続き超音波によるデータ取得と再構成の方法の確立を目指すと同時に、口腔内スキャナの精度や限界を模索する研究をおこなっていく予定である。また、その成果を国内・海外の学会で発表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
先述した通り、前年度に単独の振動子から得られたデータ(口腔粘膜,歯牙,骨の厚みを測定するに適切な周波数や音速)をもとに、複数に束ねたマトリクスアレイ型のプローブを開発することを試みた。しかしながら、歯牙全てを一度に撮影するためのプロープの集合体を開発・製作するためには、申請時の試算以上に多額の予算がかかることが判明した。また、仮にプローブから得られたデータから「点」のデータを三次元的に接続することが非常に難しく、現在も試行錯誤しているところである。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、引き続き超音波によるデータ取得と再構成の方法の確立を目指すと同時に、口腔内スキャナの精度や限界を模索する研究をおこなっていく予定である。 特に近年口腔スキャナの精度や限界などについては非常に注目を集めている分野でもあり、本研究のテーマはその口腔内スキャナの不足部分を超音波で補うということであった。しかしながら、光学印象の進歩は目覚ましく、その弱点を現在克服しつつある。したがって、口腔内スキャナについても並行して評価を行い、超音波による開発の妥当性についても検討する必要があるかもしれない。 またその成果を国内・海外の学会で発表する予定である。
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Causes of Carryover |
人年度の使用計画としては、ひきつづき超音波機器およびソフトウェアの開発進めると当時に、口腔内スキャナによる光学印象の精度検証を続けていく。その際に、インプラント用のスキャンボディや印象材などの実験のために必要のパーツの購入に充てる予定である。また、日本口腔インプラント学会での発表および論文投稿を予定しているため、それにかかる旅費や投稿にかかる費用などに充てる予定である。
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