2017 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the cancer progression through the a1b1 integrin pathway for establishment of a novel treatment for tumor growth
Project/Area Number |
16K20559
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
小池 一幸 千葉大学, 大学院医学研究院, 特任助教 (10618060)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | α1β1インテグリン / Semaphorin 7A / 口腔扁平上皮癌 / microarray / 増殖抑制法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では既に同定したSEMA7Aについて、口腔癌におけるSEMA7Aの発現状態やその臨床的・分子生物学的意義について、in vitro、in vivoの両面から明らかにすることを目的とする。さらにはSEMA7Aが作用するシグナル伝達経路について明らかにし、SEMA7A制御により癌細胞の進展を抑制する治療法の開発について検討する。 インテグリンを単なる接着因子ではなく、複雑な機能を有するシグナル伝達系の受容体として位置付け、既に同定したSEMA7Aについてターゲット遺伝子や細胞周期への影響等を含めて詳細に解析することで、新たな癌治療を開発するためのシーズ研究となり、臨床的にも社会的にも重要な研究であると考える。 本申請研究期間において、口腔癌細胞において、発現増強しているα1β1タイプのインテグリンに作用する遺伝子群の中で、もっとも発現増強している遺伝子であるSemaphorin 7A (SEMA7A)遺伝子臨床的・分子生物学的意義について、in vitro、in vivoの両面から明らかにした。SEMA7A遺伝子は口腔癌由来細胞株、口腔癌臨床サンプルにおいて発現増強しており、その発現を抑制した形質転換細胞株を用いた検証から、腫瘍の増殖能及び転移能共に影響を及ぼすことが示唆された。さらに、SEMA7Aの抑制に伴い、様々なインテグリン関連遺伝子、ターゲット遺伝子が影響を受けることが確認され、α1β1タイプインテグリン、特にSEMA7Aの制御により、口腔癌の進展を制御する可能性が示された。したがって、本研究結果は、SEMA7Aを分子標的とした新たな分子標的治療の礎となると考えられ、今後の臨床応用の際に有益なデータになると思われた。
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