2016 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K20565
|
Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
嶋根 哲 信州大学, 医学部附属病院, 特任研究員 (80714469)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | GGT / アミノ酸代謝 / アミノ酸取り込み / 術中迅速診断 / 口腔癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの研究により口腔癌GGT活性の亢進が認められた。GGTにはサブタイプが多数あることが知られており、中には活性のないものも報告されているため、どのサブタイプが口腔癌で有意に過剰発現しているかを明らかとすることとした。活性があると報告されているGGTサブタイプについてqRT-PCR、western blot法やIHCを行い評価することとした。 1.口腔癌組織でのGGTサブタイプの解析と口腔癌細胞株を用いた研究をおこなった。 口腔癌組織と細胞株で有意に発現の増強を認めるサブタイプを見出すことができた。GGTサブタイプの発現は口腔癌組織と細胞株の両方で同じGGTサブタイプの発現亢進をみとめた。口腔癌組織や細胞株で特異的に強発現するサブタイプは癌化や癌の進展に関して重要な働きをしている可能性を考慮し次の研究を行った。 2.口腔癌細胞株を用いて抗がん剤による刺激やスタベーション刺激によるサブタイプ発現量を明らかにする研究をおこなった。口腔癌細胞を用い様々な刺激;①培養液に抗がん剤(Cisplatin,Carboplatin,5 fluorouracil, Paclitaxel, Docetaxel,Ifosfamide,Bleomycin,EGFR阻害薬)を添加する。②培養液をスタベーション状態にする。①、②の環境下でのGGTサブタイプの発現の変化について評価した。EGFR阻害薬と低栄養状態では同じサブタイプのGGT発現量が上昇することが明らかとなった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
GGTで口腔癌で特異的に発現が増強しているサブタイプを見出すことができた。また、抗がん剤や低栄養状態でも同様の結果が確認された。 これは本研究の目的であり、治療につながる知見が得られたため順調に進行していると判断した。
|
Strategy for Future Research Activity |
統計学的手法を利用し、術中心断の有用性を明らかにする。また、時間などの条件を最適化し臨床に役立つプロトコールを検討する。 ターゲットとなるGGTサブタイプの遺伝子操作によって有用性を確認する。
|
Causes of Carryover |
当初見込んだよりも安価に研究が進んだため次年度使用額が生じた。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度使用額は平成29年度と合わせて消耗品費として使用する予定である。
|