2017 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of Cetuximab resistance mechanism in oral cancer and Development of a novel treatment by combining immunotherapy
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16K20592
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
永田 将士 熊本大学, 医学部附属病院, 非常勤診療医師 (10635791)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ADCC活性 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、多くの領域にて分子標的薬の応用が行われているが、分子標的薬における獲得耐性による治療効果の低下が問題となっており、基礎研究が成されている。申請者らも、2013年よりMerckよりCetuximabの薬剤提供を獲得し、口腔扁平上皮がん細胞株にてCetuximab耐性株の樹立に成功した。耐性株や多数の口腔扁平上皮がん細胞株を使用して、Cetuximab感受性を確認し、耐性因子を検索したところ、標的であるEGFRが高発現である細胞が、Cetuximabに感受性を示し、下流のシグナルではpAktも同様に高発現しており、Cetuximab感受性と、PI3K/Akt経路の因果関係が示唆された。また、既存の抗腫瘍薬と違い、分子標的薬はNK細胞によるADCC活性や、他の免疫細胞による細胞障害が重要な治療効果因子として働くことが示唆されているが、血液サンプルを用い免疫細胞の変化を確認したが、Cetuximabの抗腫瘍効果との有意な関連は認めなかった。また、実臨床ではCetuximabの単剤での使用は少なく、再発・転移症例に対してはCetuximabに加え他の抗腫瘍薬を加えて治療が行われる。また、切除不能症例に対してはCetuximabに加え放射線照射が施行される。我々はこれまでに抗がん剤耐性細胞株を樹立し、抗アポトーシスタンパクである cellular inhibitor of apoptosis protein 2(cIAP2) の高発現が5-FUへの獲得耐性に関与することを明らかにした。また、放射線耐性株を使用し、放射線獲得耐性へのInterleukin-6/Nrf2 antioxidant pathwayの関与を報告した。、耐性株を使用し以前報告した抗アポトーシス蛋白の発現を確認したが、有意な変化は認めなかった。また、IL-6経路に関しても、Cetuximab耐性への関連は認めなかった。Cetuximabおよび他の抗腫瘍薬や放射線耐性に共通した因子の探索を今後も続けていく予定である。
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Research Products
(5 results)